2019スーパーバイク世界選手権(SBK)第4戦のレース1と2が、4月14日にオランダのTTサーキット・アッセンで開催された。前日の土曜日に開催される予定だったレース1が悪天候のため中止になったため、日曜日の午前中にレース1が、午後にレース2が開催された(スーパーポール・レースはキャンセル)。
今回のレースは、チャンピオンシップをリードしているAruba.it Racing – Ducatiチームのアルバロ・バウティスタにとって、再び記念すべきレースとなった。バウティスタは、このレースでも2連勝して、シーズン開幕からの連勝を11に伸ばし、ジョナサン・レイ(カワサキ)が昨シーズンの後半に達成した連勝記録に並んだ。
レース1でポールポジションからスタートしたバウティスタは、ホールショットを奪うと、そのままトップを快走し、2位のレイに3秒の差をつけて優勝した。レース2では、中盤までカワサキの2台、ヤマハの2台、チームメイトのチャズ・デイビスと共にトップ・グループを形成して激しい首位争いを展開。ラップ6でトップを走行していたレイをパスすると、1分35秒台のスーパーラップを連発。サーキット・レコードを更新して、最終的には、このレースで2位に入った地元出身のマイケル・ファン・デル・マーク(ヤマハ)に5秒の大差をつけて1位でフィニッシュラインを通過した。
チャズ・デイビスは、レース1を7位で、レース2を5位でフィニッシュした。レース1を7番グリッドからスタートしたデイビスは、第1コーナーでの接触が原因で、先頭グループから離れてしまい、スターティング・グリッドと同じ順位でチェッカーを受けた。レース2では、素晴らしいスタートを切ると、6周目までに4人のライバルをかわして2番手まで浮上し、バウティスタに迫った。しかし、その後はグリップが低下して、5位でレースを終えた。
11連勝を達成したバウティスタは、合計236ポイントを獲得し、2位のレイに53ポイント差をつけてライダーズ・ランキングで首位を独走している。デイビスは、合計76ポイントを獲得して6位に浮上した。ドゥカティにとってホーム・イベントとなる第5戦のイタリア・ラウンドは、5月10日~12日にイモラ・サーキットで開催される。
アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #19)
1位 / 1位
「あまり得意ではないサーキットで2連勝することができて本当に嬉しい。このサーキットでは、いつもカワサキが優勝していた。金曜日のスタートは、あまり良い感触ではなかったが、徐々に戦闘力を高めることができた。今日は、21ラップのレースを2回行うことになった。すべてのエネルギーを使い果たしたが、日頃のトレーニングの積み重ねが功を奏した。午前中のレース1は、気温が非常に低い状態で行われたが、良いスタートを切って、スタート直後から自分のペースで走ることを心掛けた。その後は、ライバルとのギャップを広げ、レースをうまくコントロールして優勝することができた。レース2では、ターン4でレイに抜かれるとは正直思っていなかった。彼は3列目から素晴らしいスタートを切った。レース序盤は、無理をせずに順位をキープして、彼の走りを観察することにした。その後、レイのペースが少し落ちてきたので、パスすることができた。レースでは、いつもベストを尽くしている。ここではサーキット・レコードを更新することもできたので、今回も素晴らしい週末となった」
チャズ・デイビス(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #7)
7位 / 5位
「前戦のアラゴンでは、表彰台を獲得することができたが、ここでは表彰台を逃してしまったので少し残念だ。しかし、レース2ではフィーリングが向上した。レース1は、厳しい戦いだった。最初のコーナーで、ジョニー(ジョナサン・レイ)と接触してしまい、外に押し出されて、その後はうまく挽回することができなかった。レース2では、素晴らしいスタートを切って、2番手まで順位を上げることができたが、6周目か7周目くらいから、特に長いコーナーでマシンのバランスが少し崩れてきた。これらのコーナーでは、マシンの状態を見ながら、少しペースを落とす必要があった。もう少し表彰台に近づければ良かったが、それぞれのサーキットに合わせて戦闘力を高める必要がある」
セラフィーノ・フォティ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム・マネージャー)
「ここアッセンでも素晴らしい結果を出すことができて本当に嬉しい。アルバロは、レイの連勝記録に並び、これまでとは特性の異なるサーキットでも、彼の強さと才能を再び明確に示すことができた。これまでのところ、すべてのレースで優勝しているが、シーズンはまだ長いので、集中力を切らさずに開発作業を進めなければならない。チャズは、このサーキットでも進歩が見られた。彼は、全力で戦って、考えられる限り最高の結果を出した。彼本来のポテンシャルを引き出せるように、今後もハードワークを続けて、常に表彰台争いができるようにしたい。チームのメンバー、ファクトリーで素晴らしい仕事をしてくれているスタッフの全員に感謝の言葉をささげたい」
(Source: Ducati)
(Photo courtesy of Ducati)