激しい雨のために開始時間が遅れたセパン8時間耐久レースだったが、一度レースが始まると様々なバトル、ドラマに満ちたレースとなった。優勝したのはYARTヤマハで、トリッキーなコンディションで確かな速さを見せたニッコロ・カネパが1人でレースを走りきった。
YARTヤマハは序盤から電制トラブルに見舞われ、26位まで一気に順位を落とす。カネパはファーストスティントにおいて電制トラブルで電子制御がきかない状態でウェットトラックを見事に走行し、順位を回復していった。
レースを序盤リードしたのはYamaha Sepang Racingのマイケル・ファン・デル・マークとF.C.C. TSR Honda Franceのマイク・ディ・メグリオだったが、ディ・メグリオは最終コーナーでマイケル・ファン・デル・マークを巻き添えにして転倒。
ディ・メグリオはレースに復帰したものの、マイケル・ファン・デル・マークはハイサイドによってマシンにダメージがあったことから、ピットストップ、その後Yamaha Sepang Racingは懸命に追い上げてチームは6位を獲得した。
YARTヤマハのカネパは最初のピットストップの後にレースをリードするが、F.C.C. TSR Honda Franceのマイク・ディ・メグリオがカネパを抜く。しかし、ディ・メグリオの2回目の転倒によってカネパが再びリードを獲得。その後もミスなくレースを進めたカネパが、YARTヤマハに第一回目のセパン8時間耐久レース、そして今シーズン初の優勝を持ち帰った。
2位はHonda Asia-Dream Racing with SHOWA、3位BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE、4位Suzuki Endurance Racing Team、5位WEBIKE SRC KAWASAKI FRANCE、6位Yamaha Sepang Racing、7位BMW Sepang Racin、8位3ART- MOTO TEAM 95、9位はパニガーレV4RでエントリーしたTeam ERC Endurance、10位TEAM PLUSONEとなった。
なお、今回4位で完走したSuzuki Endurance Racing Teamが、チャンピオンシップを79ポイントでリード、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM、Wójcik Racing Teamが続き、今回優勝したYART – YAMAHAは4位となっている。
次回のFIM 世界耐久選手権(EWC)は4月18日、19日に開催されるル・マン24時間だ。
(Source: EWC)
(Photo courtesy of EWC, yamaha-racing)