2025年GoProアラゴンGPの初日は金曜朝に幕を開け、左コーナーが得意なマルク・マルケスがセッションをリードする予想通りの展開となった。マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)と弟アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)にとって「ホームGP」とも言えるモーターランド・アラゴン。過去にもこの地で栄光を掴んだ兄弟は、今週末最初のセッションでも1-2体制を築いた。マルクは1分46秒974という唯一の1分46秒台をマークし、地元ファンの前で圧巻の走りを披露した。

セッション終了時には2番手以下に1秒以上の差をつけ、6度のMotoGPワールドチャンピオンは初日の走行から完全に別次元のパフォーマンスを見せた。弟アレックスも最終アタックでタイムを更新し、2番手を堅守。後方から追い上げたのはシルバーストン勝者のマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)で、トップから1秒強遅れながらもアレックスとの差はわずか0.05秒に迫った。

好調な滑り出しを見せたのはアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)も同様。ホームGPで鋭いペースを披露しており、午後のセッションでも注目株だ。ちなみにリンスは2020年、このサーキットで優勝経験がある。トップ5の最後に食い込んだのはレッドブルKTMテック3のマーベリック・ビニャーレスで、これによりトップ5には4メーカーが名を連ねた。

KTM勢の強さはペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が6番手に入ったことでさらに裏付けられた。アコスタは最終アタックでポジションを上げた。トップ7には5メーカーが揃い、ホンダ勢トップはジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)。今週末はルカ・マリーニが欠場しており、ミルがファクトリーチームで単独出走中だ。

8番手にはフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)、その後ろ9番手にフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)が続いた。10番手はフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)で、チームメートのマルケスが記録したトップタイムからは1.5秒差だった。

アラゴンGP FP1結果

順位ゼッケンライダー名メーカータイム最高速度
1位93マルク・マルケスDUCATI1’46.974344km/h
2位73アレックス・マルケスDUCATI1’47.944340.7km/h
3位72マルコ・ベッツェッキAPRILIA1’47.995344km/h
4位42アレックス・リンスYAMAHA1’47.998338.6km/h
5位12マーべリック・ビニャーレスKTM1’48.077341.8km/h
6位37ペドロ・アコスタKTM1’48.078345km/h
7位36ジョアン・ミルHONDA1’48.293340.7km/h
8位54フェルミン・アルデゲルDUCATI1’48.298340.7km/h
9位21フランコ・モルビデッリDUCATI1’48.319340.7km/h
10位63フランチェスコ・バニャイアDUCATI1’48.482347.3km/h
11位20ファビオ・クアルタラロYAMAHA1’48.488342.9km/h
12位5ヨハン・ザルコHONDA1’48.488340.7km/h
13位33ブラッド・ビンダーKTM1’48.500346.1km/h
14位43ジャック・ミラーYAMAHA1’48.587342.9km/h
15位7アウグスト・フェルナンデスYAMAHA1’48.592339.6km/h
16位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI1’48.653342.9km/h
17位25ラウル・フェルナンデスAPRILIA1’48.930337.5km/h
18位23エネア・バスティアニーニKTM1’49.163345km/h
19位88ミゲル・オリヴェイラYAMAHA1’49.435342.9km/h
20位35ソムキャット・チャントラHONDA1’49.471336.5km/h
21位32ロレンソ・サヴァドーリAPRILIA1’50.135336.5km/h