タイトル争いをリードするマルク・マルケス（ドゥカティ・レノボ・チーム）が、金曜午前のFP1で劇的なスタートを切った。高速のターン15で大クラッシュを喫しながらも、最終的には2番手のマーベリック・ビニャーレス（レッドブルKTMテック3）に0.3秒差をつけてトップに立った。3番手にはマルコ・ベッツェッキ（アプリリア・レーシング）が入り、異なる3メーカーがセッション上位を占めた。
セッション残り37分、マルケスはラムスフーク（ターン15）でハイサイドを喫し、左手を痛めた様子で自力でピットへ戻った。チームマネージャーのダヴィデ・タルドッツィによれば、左ひじに若干の痛みがあるものの、大事には至らなかった模様。原因としては、下り坂でのシフトダウンが早すぎた可能性が示唆された。
しかしクラッシュからわずか18分後、再びコースへ戻ると、残り12分で一気にトップタイムを叩き出し、1分32秒216という驚異的なラップでセッションを締めくくった。まさに“ジェットコースター”のようなFP1となった。
トップ5にはフランチェスコ・バニャイア（ドゥカティ・レノボ・チーム）とファビオ・ディ・ジャンアントニオ（プルタミナ・エンデューロVR46レーシング）が入り、ファビオ・クアルタラロ（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）は6番手とした。
オランダGP FP1結果
| 順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | タイム | 最高速度 |
| 1位 | 93 | マルク・マルケス | DUCATI | 1'32.216 | 309km/h |
| 2位 | 12 | マーべリック・ビニャーレス | KTM | 1'32.529 | 309.8km/h |
| 3位 | 72 | マルコ・ベッツェッキ | APRILIA | 1'32.570 | 312.2km/h |
| 4位 | 63 | フランチェスコ・バニャイア | DUCATI | 1'32.609 | 314.6km/h |
| 5位 | 49 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | 1'32.889 | 308.3km/h |
| 6位 | 20 | ファビオ・クアルタラロ | YAMAHA | 1'32.956 | 304.4km/h |
| 7位 | 73 | アレックス・マルケス | DUCATI | 1'33.115 | 308.3km/h |
| 8位 | 5 | ヨハン・ザルコ | HONDA | 1'33.144 | 307.5km/h |
| 9位 | 54 | フェルミン・アルデゲル | DUCATI | 1'33.149 | 307.5km/h |
| 10位 | 42 | アレックス・リンス | YAMAHA | 1'33.151 | 309km/h |
| 11位 | 37 | ペドロ・アコスタ | KTM | 1'33.181 | 309km/h |
| 12位 | 25 | ラウル・フェルナンデス | APRILIA | 1'33.231 | 305.2km/h |
| 13位 | 21 | フランコ・モルビデッリ | DUCATI | 1'33.264 | 302.9km/h |
| 14位 | 43 | ジャック・ミラー | YAMAHA | 1'33.339 | 303.7km/h |
| 15位 | 88 | ミゲル・オリヴェイラ | YAMAHA | 1'33.378 | 307.5km/h |
| 16位 | 36 | ジョアン・ミル | HONDA | 1'33.423 | 306km/h |
| 17位 | 23 | エネア・バスティアニーニ | KTM | 1'33.615 | 307.5km/h |
| 18位 | 32 | ロレンソ・サヴァドーリ | APRILIA | 1'33.622 | 305.2km/h |
| 19位 | 79 | 小椋 藍 | APRILIA | 1'33.823 | 304.4km/h |
| 20位 | 33 | ブラッド・ビンダー | KTM | 1'33.923 | 311.4km/h |
| 21位 | 41 | アレイシ・エスパルガロ | HONDA | 1'34.295 | 307.5km/h |
| 22位 | 35 | ソムキャット・チャントラ | HONDA | 1'34.809 | 306.7km/h |