ドイツGP マルク・マルケスがザクセンリンク10勝目 小椋 藍が2位で選手権2位浮上

MotoGP第10戦ドイツGPの決勝レースがザクセンリンクで行われ、ドゥカティ・レノボ・チームのマルク・マルケスがポール・トゥ・ウィンで優勝。同サーキットでの通算10勝目、キャリア102勝目を飾った。2位にはスーパーファイル・トラックハウスMotoGPチームの小椋 藍が入り、3位は同チームのラウル・フェルナンデスが獲得。トラックハウスは2戦連続のダブル表彰台を達成した。小椋はこれで3戦連続の日曜表彰台となり、選手権首位のホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)との差を14ポイントに縮め、ランキング2位に浮上した。

スタート:マルク・マルケスが先頭へ

ポールポジションからスタートしたマルク・マルケスはスプリントと同様に好発進を決め、ターン1でトップを維持した。アレックス・マルケスがその後方に続き、スーパーファイル・トラックハウスの2台——小椋 藍、ラウル・フェルナンデスの順——を抑えた。ファビオ・ディ・ジャンナントニオ(ペルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)は数ポジション落として5番手となった。

その後方では、選手権リーダーのホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリーレーシング)、フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が、30周レースの2周目までにファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)を抜き去った。

ドゥカティ勢の相次ぐ転倒:ディ・ジャンナントニオとアレックス・マルケス

序盤、先頭集団でドラマが起きた。ディ・ジャンナントニオのレースがターン10で終了。小椋の後方を走行中にフロントが滑り、転倒を喫した。今季初のリタイアとなり、選手権争いで大きなポイントを失う結果となった。夏休み前に選手権首位に立つチャンスも消えた。ディ・ジャンナントニオのリタイアによりアコスタが5番手に浮上し、ターン1でアプリリアのマルティンをインから鮮やかに抜いてその前に出た。

続いて9周目のターン13では、今度はアレックス・マルケスが転倒。こちらもフロントからの転倒で、2番手を快走していただけに痛いリタイアとなった。これによりマルク・マルケスはフェルナンデスに対して1.4秒のリードを確保。アコスタは3番手の小椋にプレッシャーをかけ続けた。

終盤の展開

16周目終了時点でマルケスのフェルナンデスに対するリードは1.8秒に拡大し、20周目には2秒台に達した。この時点で小椋はアコスタの追撃を振り切り、チームメイトのフェルナンデスを抜いて2位を狙う展開に。一方アコスタはマルティンとバニャイアに対して4秒以上の差をつけていた。

マルケスが2.2秒先行する中、注目は2つのバトルに移った。フェルナンデス対小椋、そしてマルティン対バニャイアだ。トラックハウス同士の争いでは、小椋がターン1で仕掛けて2位に浮上し、そのままペースを上げた。2023年・2024年の選手権争いを演じたマルティンとバニャイアも終盤に激しく競り合い、選手権の行方を左右する重要な局面となった。

マルク・マルケス、ザクセンリンク10勝目の偉業

マルク・マルケスが勝利を飾り、「リング(ザクセンリンク)の王」の称号を守り続けた。1つのサーキットでのMotoGP10勝は殿堂入りライダーのジャコモ・アゴスティーニに並ぶ記録だ。この週末の37ポイント獲得により、イタリアGP後に102ポイント差をつけられていた選手権争いに完全に復帰。ランキングを3位に上げ、不在のマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)に4ポイント差をつけた。

小椋はアッセンに続くザクセンリンクでの2位で、終盤の強さを改めて証明した。トラックハウスにとっては2戦連続のダブル日曜表彰台となり、小椋はランキング2位に浮上してマルティンとの差を14ポイントとした。

ドイツGP ポイント獲得ライダー

手根管症候群の手術から復帰したアコスタは4位で粘り強い走りを見せた。マルティンはバニャイアを最後まで抑え込み、0.123秒差で5位・6位のフィニッシュ。マルティンは14ポイントのリードを保ったまま夏休みに入り、選手権首位の座を守った。

クアルタラロはヤマハで7位入賞。ルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)、エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTM テック3)、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリーレーシング)がトップ10を締めくくった。

ルーキーのディオゴ・モレイラ(プロ・ホンダLCR)、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)、フランコ・モルビデッリ(ペルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、トプラック・ラズガットリオグル(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が残るポイントを獲得した。カル・クラッチロー(カストロール・ホンダLCR)、マーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTM テック3)、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)はリタイアに終わった。

次戦:夏休みを挟んでシルバーストーン

3週間の夏休みを経て、MotoGPは伝統のシルバーストーン・サーキットで英国GPを開催する。マルティンが小椋に14ポイント差でリード。マルク・マルケスが追う。そしてベッツェッキの状態がどこまで回復するかも注目される。