カタールGPでファステストラップを記録したファビオ・クアルタラロのラップタイムチャートを作成し、表彰台獲得の3選手と比較してみました。
クアルタラロは3周目にレース全体でのファステストラップとなる1’55.039を記録。彼の開幕戦のペースがどのようなものであったかをチャートで見ると、表彰台を獲得した3選手とは対象的に右肩上がりのチャートとなります。
現在のMotoGPでは序盤はタイヤを温存。終盤になってからペースを一気に上げて逃げを図る。という走り方がミシュランのタイヤの特性もあって主流となっています。今回は特にドヴィツィオーゾがペースを抑えてレースの全体ペースを作り、飛び出していこうとするリンスを抑えていたのが印象的でした。
そういったことを考えると、ピットレーンスタートで前に追いつくためにはこうするしかなかったとは言え、クアルタラロの今回の走り方では上位フィニッシュは難しいでしょう。
レース全体でタイヤの残グリップを考え、どの時点でペースを上げて走るか?序盤飛ばすにしてもレース終盤でのグリップを温存しつつ走るといった計算には経験が必要ですが、開幕戦をしっかりと走り切り、ピットレーンスタートから16位まで順位を挽回した彼の走りは、素直に称賛に値すると言えます。
予選5番手と一発の速さも発揮していますので、アルゼンチンでは良い位置からのスタート、落ち着いてトップ選手のペースに合わせて走行が出来れば、トップ10完走も現実味を帯びてきます。
(Photo courtesy of michelin)