今のこの瞬間を楽しんでいる

ホルヘ・マルティンは、まずはスペインでサポートしてくれるファンへの感謝を述べると共に、洪水被害に苦しむバレンシアへの心配を語った。そして、現状に自信を持ち、ライバルのペッコと再び同じバイクでタイトル争いに臨めていることを喜ばしく思っていると語る。

昨年より落ち着いており、今はプレッシャーを乗り越え、タイトルを狙う状況を楽しんでいるという。タイトル争いにおいて優勝するか、逃すかの二択だと意気込み、100%の力で戦い抜く覚悟を示した。

ホルヘ・マルティン

「まずはスペインで自分のことをサポートしてくれている皆さんにお礼を言いたいと思いますが、バレンシアが洪水で大変なことになっている状態なので心配です。心からのサポートを送りたいと思います。自分は今の状況に自信を持っていますし、ペッコと再び同じバイクで今年もタイトル争いが出来ているという事実が素晴らしいです。自分自身の仕事内容を信じていますし、自信があります。ここにたどり着くためにあらゆる努力をしてきましたしね。チームと共に最後まで戦っていきます。」

「バレンシアは災害で大変な状況です。ライダーにとっては代替開催を行うのであれば、すぐにでも知りたいというのが本音です。バレンシアで開催出来るかどうかは現地のことも尊重しながら決める必要がありますが、バレンシアで開催した場合、お客さんも十分に参加出来るかどうかもわかりません。別の場所で開催することがベストだと思いますが、ドルナが最適な道を示してくれると信じでいます。バレンシアで開催出来るかわかりませんが、最終戦の舞台としてバレンシアは最適なんです。ただ、アッセンだけは嫌ですね。ペッコが本当に得意にしているトラックですから。」

「再びこの場でチャンピオンシップ争いが出来ていることが嬉しいです。昨年は非常に緊張していてナーバスでした。状況に苦しんでいましたが、今年はそうした状況ではなく、今のこの瞬間を楽しんでいます。いずれにしてもチャンピオンシップ優勝をするか、逃すかの2択ですからね。昨年はチャンピオンシップ優勝を逃しましたが、それで何かが変わるわけではありません。100%を尽くしていきます。」

「ミシュランのリアタイヤは大きく改善しています。昨年よりも0.8秒テスト時点で改善していました。ペースも改善していますが、最終的には比較対象となるのはライバルとのタイムです。テスト時点では問題も出ていますが、現時点では改善していると思います。」

「今までもタイトル争いという意味では噛ませ犬という状況でした。ただ自分はメンタル面で大きく成長しています。過去の痛みや悪い状況から成熟したと思いますし、多くを学んできました。良い人間、良いライダーになるために多くの作業をしてきて達成してきたと思います。レースごとに改善を進めていますし、今後も継続していきたいですね。」

「ミスは少ないほうがいいですが、自分もペッコもミスを多くしてきました。今までも最高の自分を再現しようと続けてきてここにいます。可能な限り最適な結果を出して、クレバーに状況を理解していきます。アタック出来るタイミングではしっかりとスピードを発揮していきたいですね。」

「ボックスの中もリラックスしています。昨年はチャンピオンシップ争いに敗れていますが、それで世界が終わるわけではありません。チームはMotoGPタイトルを獲得したことがありませんから、チームも皆興奮していますが、すべてノーマルに作業をしています。」

「多くのレースを戦ってきて毎回最終戦近くまでタイトル争いをしているのは興味深いですね。ペッコと自分のレベルは非常に似通っています。もちろんペッコのほうが日曜に勝利していますし、自分が速いトラックもありました。いつもギャップを維持しているほうが何かしらミスをしてきた状況がありましたから、落ち着いて挑みたいと思っています。レベルというよりはメンタル面での戦いだと思いますね。今までもミスが少ないほうが上回ってきましたから、そういった状況にあると思います。」

(Photo courtesy of michelin)