レッドブルKTMファクトリーレーシングは、2025年ダカールラリーへの参戦ラインナップを発表した。ケビン・ベナビデス、ルシアーノ・ベナビデス、ダニエル・サンダースの3名がRallyGPクラスで世界最難関のラリー競技に挑む。ラリーは1月3日はプロローグからスタートし、12ステージにわたる総走行距離8,000km以上のサウジアラビア砂漠を駆け抜ける。

ケビン・ベナビデス:3度目のダカール制覇を目指す

過去2度のダカールチャンピオンであるケビン・ベナビデスは、2024年シーズンに負傷で戦線を離脱したものの、復帰後のトレーニングを通じて完全復活を目指している。

ケビン・ベナビデス

「これまでの準備とトレーニングは順調です。ジムやサイクリングで体を鍛えながら、回復にも力を入れました。そしてバイクでのトレーニングを組み合わせることで、しっかりとした準備ができたと感じています。今大会では結果に過度な期待を抱かず、一日一日を全力で戦いたいです。この2年間で学んだのは、健康を維持しながら賢く走ることの重要性です。これからも長く好きなことを続けるために、それを意識しながらレースに挑みます。素晴らしいチームやルシアーノと一緒にレースができることを楽しみにしています。」

ルシアーノ・ベナビデス:初優勝を狙う万全の準備

2023年FIMラリーレイド世界チャンピオンであり、複数のダカールステージで勝利経験を持つルシアーノ・ベナビデスは、2024年6月に負った脚の怪我から復帰し、さらなる高みを目指します。

ルシアーノ・ベナビデス

「テストはとても順調で、ダカールに向けて準備万端です。アルゼンチン、チリ、アメリカの砂漠でのバイク練習に加え、サイクリングで体力を鍛えました。目標はまず100%のコンディションで大会に臨むこと。それが達成できれば、トップパフォーマンスを発揮できる自信があります。ダカールは長丁場のレースなので、毎日冷静に挑む必要がありますが、競争力を保ちながら優勝を目指します。これまでの経験から、悪い日があっても切り替え、最終的な目標を見失わないことが大事だと学びました。今年のダカールではメンタル面とフィジカル面の両方で万全の準備をしてきたので、素晴らしいレースになることを確信しています。」

ダニエル・サンダース:勢いそのままに表彰台を狙う

2024年のモロッコラリーで優勝したダニエル・サンダースは、その勢いを2025年ダカールラリーに持ち込み、さらに高い結果を目指します。前回大会では総合8位に終わったものの、今年は更なる飛躍を狙います。

ダニエル・サンダース

「アメリカでのチームトレーニングは非常に充実していました。ロードブックを使った厳しい地形での練習を多くこなしたことで、ダカールへの準備は万全です。モロッコでの勝利以来、バイクにさらに馴染み、フィジカル面でも強くなったと感じています。今年は表彰台に上がれる大きなチャンスがあると思っていますが、もちろん一日一日を確実に乗り越えることが重要です。特に第1週はクロノステージとマラソンステージが続き、非常にハードな展開が予想されます。それでも、KTMを再びトップに押し上げるために全力を尽くします。このレースで新年を素晴らしい形で迎えたいですね!」

2025年ダカールラリー:過酷な舞台の概要

第47回を迎えるダカールラリーは、6年連続で中東を舞台に開催される。1月3日、ビシャからスタートするプロローグを皮切りに、サウジアラビアの砂漠を舞台にした12ステージが行われる。総走行距離は約8,000km、そのうち5,000kmはタイム計測が行われるスペシャルステージだ。特に注目されるのは、2日目と3日にかけて行われる48時間クロノステージと、その後すぐに続くマラソンステージ。この連続する過酷な日程が、ライダーたちの体力と精神力を試す。

アンドレアス・ヘルツル(ラリーチームマネージャー)

「2025年ダカールへの準備は整いました!モロッコでのダニエルの勝利でチームの力を証明できたことは大きな自信につながります。ダニエルとルシアーノはトレーニングを通じて非常に良い状態を作り上げており、ケビンも困難を乗り越えたファイターです。3人全員が高いパフォーマンスを発揮してくれると確信しています。早くレースが始まるのが楽しみです!」

(Photo courtesy of KTM)