スタッフも含め、初日は10名以上がウイルス性胃腸炎となったスズキファクトリーは貴重なバレンシアテストの1日目を無駄にしました。冬季のエンジン選択が原因で大きく苦しんだ2017年に引き続き、2018年シーズンは幸先の良いスタートではないと言えます。懸命に新しいスペックのエンジンとシャーシをこの日のテストに間に合わせたスズキ本社のエンジニア達の事を思っても、スズキファンとしては現場にもう少し緊張感が欲しいと思うのは当然でしょう。来シーズンのスズキは、エンジン開発、テスト回数に関して優遇処置を受けることが出来ますが、逆に言うと何がなんでも結果を出さねばならない1年になるとも言えます。

ダヴィデ・ブリビオ

「正直に言うと昨日ライダー達の体調不良によってテストが出来なかったことで、今回のテストは我々が予想していたものとは全く異なるものとなりました。今日に関してもアンドレア・イアンノーネ、アレックス・リンスの両名の体調は100%では無かったんです。主要パーツのみのテストに留まり、これらに関しても優先度をつけて作業していたんです。新しいシャーシはグリップの面でライダーを助けると考えていて、新しいエンジンはコーナリングエントリーにおいて助けとなるはずです。これに関してはライダー達からのフィードバックはポジティブでした。ただダブルチェックは必要ですし、慎重に進める必要があります。幸運にも来週はヘレスで3日間のテストを予定しています。ですから、今週逃した分は取り戻す事が出来るでしょう。エンジンに関して最も早急に分析を行う必要があります。というのもエンジンの開発と製造には時間がかかるんです。しかし物事をステップ・バイ・ステップで進めていこうと考えています。異なる仕様を試し、1月末のセパンに向けて全てを形にする必要があります。」

アンドレア・イアンノーネ

「昨日は本当に体調が悪くてバイクに乗るどころではありませんでした。今日は少し体調が良くなったので走行が出来ました。それほど多くの周回ではありませんでしたが既にいくつかの内容を理解出来ましたし、来週のヘレスのテストに向けて良い内容が見つかりました。スズキは新しいエンジンとシャーシを持ち込むためにハードに働いてくれました。自分達はステップ・バイ・ステップで作業を進めていきます。セパンではより完成に近いパッケージで挑めるでしょう。チャンピオンシップの最後には大きく前進が出来ました。チームの作業に関して嬉しく思っていますし、スズキの作業に関しても嬉しく思っています。ガレージ内の環境はいいですし、これがGSX-RRと働くのに役立っています。」

アレックス・リンス

「今日は昨日よりも少し体調が良くなりました。ですからスケジュールの中でなんとか走行をしたかったんです。まだ体調は100%ではありません。ですから重要な内容に関してのみ作業を進めました。新しいエンジンとシャーシを試し、フィーリングを掴もうと作業を行いました。しっかりとこれらを評価し、セパンに向けて良い形で挑みたいと思っています。今日は新しいエンジンとシャーシの感触はポジティブでしたから、ヘレスが今から楽しみですし、気分良く100%で作業をしたいですね。」

<suzuki racing プレスリリース>