2019年型BMW S1000RRのレンダリングが公開されました。この時期の発表からして、最速で今年のEICMAショーに登場する可能性があります。この画像を見る限り、エンジンはケースデザインが異なっていることから新型エンジンになっていると想定され、近年最新型のスポーツバイクのトレンドである逆回転クランクシャフトが搭載されていると思われます。
逆回転クランクシャフトを採用するメリットはいくつかありますが、一番はホイールのジャイロ効果を低減することによるハンドリングの向上と言われています。前後輪が進行方向に回転することで発生するジャイロ効果は直進安定性に繋がりますが、これが強すぎると（※ホイールやタイヤ、ブレーキディスクなどが重いと）クイックな向き替えは期待出来ません。
従来のクランクシャフトはホイールの回転方向と同じ方向に回転しているため、ホイールに加えてクランクシャフトもジャイロ効果を発揮していました。このクランクシャフトを逆回転とし、ホイールが発生するジャイロ効果と相殺を図ることで、（※完全にプラマイゼロにはならないでしょう）バイクのハンドリング性能がアップ、さらに加速中にフロントホイールを押し下げる形になる逆回転クランクシャフトはウイリー量を減らすという効果もあります。
エンジン出力に関してはどの程度のパフォーマンスとなるか不明ですが、BMW HP4 RACEが215馬力であったことを考えると、200馬力を超えてくるであろうことはほぼ間違いないでしょう。また、可変バルブタイミング機構を搭載してくる可能性もあると言えます。
シャーシは形状が大きく変わっており、メインフレームの形状の変更も目立ちますが、サブフレームはトレリス構造となっています。スイングアームも補強入りデザインとなり、出力向上を伺わせます。
またS1000RRの大きな特徴であった左右非対称のヘッドライトデザインは左右対称デザインとなり、ヘッドライトは見る限り両眼ともにプロジェクター式となりました。従来型の外観に慣れたファンからは不満の声も聞こえてきそうですね。なお、エアインテークは従来どおりカウルの真ん中に設けられています。
（Source: BMW Motorrad）
（Photo courtesy of BMW Motorrad）