全世界で最も有名なロードレースであるマン島TTだが、2020年のレースについては新型コロナウイルスの影響を受けて中止となることが決定した。今後は世界的に渡航制限がさらに厳しくなる可能性も踏まえ、観光客、スポンサー、利害関係者にマン島TTのシーズンが近づく前の今の段階でこうした判断を伝えたという。

観光以外に大きな資源の無いマン島において、マン島TTの延期ではなく中止という判断は、毎年マン島TTから得られる観光収入を諦めるということを考えても、マン島TT政府にとって大きな決断だ。しかし政府発表にもあるように、島民の健康を第一に考えた時、最適な決断であることは間違いないだろう。

マン島政府 ローレンス・スケリー

「マン島TTの中止については簡単に決定したものではなく、延期を含めたあらゆる可能性が検討されました。マン島政府は今回のレース中止によって影響を受ける関連企業、利害関係者、個人を含めた方と、今後について議論することが重要であると認識しています。」

「新型コロナウイルスの影響で、今後は観光客の受け入れ制限を行う可能性が高くなるため、ビジネス関係者、観光客、関連する利害関係者に前もっとこの判断をお伝えしておこうと考えました。マン島、そしてマン島TTは新型コロナウイルスという新たな脅威に立ち向かう必要があります。そしてこの判断は世界中のチーム、競技者、スポンサー、利害関係者、観光客に影響を与えるものです。」

「同時にこの決定はマン島の住民、ヘルスケア専門家に向けて、マン島政府にとっての最優先事項、今最も集中すべき事項はマン島の住民の健康であることを知ってもらい、安心感を与えるための決定でもあります。」

(Source: IOMTT)

(Photo courtesy of IOMTT)