昨年のチェコGPの予選、高速ラップを記録していたリンスは低速走行中のマルケスに追いつき走行中に接触。その後マルケスはシケインでリンスに強引に仕掛けた。また、イギリスGPではレース中に何度も激しいバトルを繰り広げ、最終コーナーでリンスがコーナリングスピードを活かしてマルケスをフィニッシュラインで追い抜いている。2020年は絶対王者のマルケスに、リンス、クアルタラロなどが挑むレース展開を期待したい。

アレックス・リンス

マルクは他のライダーを翻弄するのが上手いと思います。昨年ウェットのブルノのQ2が特に顕著で、彼は走行中に後ろを振り返って走行ラインを少し開けたんです。自分はドライラインを走行していましたが、彼に接触してラップタイムを落としました。その後もプッシュを続けたんですが、最後のシケインでマルクは強引にオーバーテイクをしかけ、互いにあわや転倒するところでした。その後彼はすぐにピットインしました。」
アレックス・リンス
「この瞬間からマルクは自分のことをライバルとして認識していると感じました。マルクは倒すべき相手ですし、2019年は今まで以上にレース中に彼とバトルをする機会が増えました。彼が自分よりも上位で完走するのは腹立たしいですし、彼を負かしたいと強く思います。逆にシルバーストーンで自分が彼を負かした時、彼は本当に怒っていましたね。」

マルクは素晴らしいライダーですから、彼を怒らせることが出来るということは、自分が素晴らしい走りが出来ている証拠でしょう。彼は何度も優勝し、何度もタイトルを獲得しています。彼が自分のことをライバルと思うということは、彼としっかりとバトルが出来ているということですからね。
アレックス・リンス「オースティンでの初優勝は、感情が爆発したようだった」
(Photo courtesy of michelin)