2022年からドルナはミシュランと合意しレギュレーションを改定。レースウィークエンドで使用出来るのは最大22本、(フロント10本、リア12本)となり、これはミシュラン・グループが掲げる “オールサステナブル”という哲学に完全に合致している。
開幕戦の舞台カタールはカレンダー上で唯一のナイトレースで、観客に独特の雰囲気を提供するとともに、ライダーにも独自の課題を突きつけている。コースは周辺の砂漠から吹き付ける砂によって摩耗しやすく、夕方になると気温が下がり、湿度による路面が滑りやすくなり、グリップレベルが低下する。[adchord]
全長5.4kmの流れるような作りはライダーからも評価されており、2021年にはミシュランが歴代ラップレコードとレースラップの記録を更新、ペッコ・バグナイア(Ducati Lenovo Team)がMICHELIN パワースリックで1分52秒772のラップレコード、1分54秒491のレースラップレコードを記録している。なお、フランチェスコ・バニャイアとヨハン・ザルコは、2021年に362.4km/hを記録している。
カタールで使用されるタイヤは、フロントとリアにソフト、ミディアム、ハードのミシュランパワースリックタイヤとなる。フロントのソフト、ミディアム、ハードコンパウンドは左右対称で、リアは右側が硬い左右非対称タイヤとなる。
このタイヤの作りはサーキットに右コーナーが10箇所、左コーナーが6箇所あるためで、雨天時にはミシュランパワーレインタイヤが使用される。コンパウンドはフロントとリアにソフトとミディアムのコンパウンドが用意されており、リアはスリックと同様に非対称のデザインになっている。
ミシュラン・モータースポーツ2輪マネージャー ピエロ・タラマッソ
「今年はプレシーズンテストが例年より少ないため、MotoGPカレンダーのスタートについて変更がありました。それでもシーズンへの準備は万端であると確信しています。ドルナが毎週末に割り当てられるタイヤの数を減らすという決定をしていますが、これは今後のレースの持続可能性を高めるための重要な一歩でしょう。」
「今年はより多くのライダーがグリッドに着き、その中には既存のライダーに挑戦するために最高峰クラスへステップアップした有能なルーキーもいます。こうした出来事により、今シーズンのレースがまた素晴らしいものになることを確信しています。」
(Photo courtesy of michelin)