ミシュランによるMotoGP2022ドイツGPプレビューヨーロッパ南部で開催されるすべてのレースを終えたミシュランとMotoGPライダーたちはドイツのザクセン州にあるサーキット、ザクセンリンクに向かいシーズン第10戦、ドイツ・グランプリに臨みます。[adchord]

ケムニッツ市近郊に位置する全長3.671km(2.281マイル)のサーキットは、レースカレンダーの中で最も距離の短いコースであるだけでなく、最も低速コースのひとつでもあります。しかしながら反時計回り、10の左コーナーとわずか3つの右コーナー、そして700m(0.435マイル)という短いストレートを備えるザクセンリンクは、タイヤの左側に大きなストレスを与えるサーキットでもあります。

このレイアウトによってタイヤは直立している状態よりも左側に傾いている時間が長く、その状況がレースの30周に渡って絶えず繰り返されます。そのためMICHELIN Power Slickには極めて特殊な要求が課されることになります。

数多くのタイトコーナーは、レースチームのエンジニアにとってバイクのセッティング上の課題となり、また「The Waterfall(ウォーターフォール)」呼ばれている目を見張るような急な下り坂の右コーナーは、ライダーたちに高い集中力を要求します。ミシュランによるMotoGP2022ドイツGPプレビュー

こうしたコンディションを念頭に準備されるMICHELIN Power Slickは、前後ともすべて左右非対称設計で左側をよりハードに、そして右側をよりソフトなコンパウンドにすることで素早いウォームアップを可能にし、3つの右コーナーでそのグリップ性能を発揮します。[adchord]

サーキットがドイツ東部、ドレスデンとライプツィヒの各都市からもあまり遠くない場所に位置していること、そしてレース開催は初夏ではあるとはいえ低温、そしてウエットコンディションとなることは常に予想しなくてはなりません。

雨天時には、MICHELIN Power Rainが前後ともソフトおよびミディアムコンパウンドで用意されますが、リアタイヤのみ左側をよりハードにした左右非対称設計になります。

ザクセンリンクのすべてのラップレコードを2019年に塗り替え、1分20秒195のサーキットレコードと1分21秒228というレース中の最速タイムレコードを今も保持しているマルク・マルケス選手は、負傷した腕の治療中のため今大会は残念ながら欠場となります。

ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー ピエロ・タラマッソ
「昨年は温度がかなり高くなり、レース時にはコースの路面温度は50°Cを超え、さらに雨も降ったことからライダーたちは難しい対応を迫られました」

「短いコースと右コーナーがわずか3つしかないという非常に特異なコースレイアウトにより、ここザクセンリンクでタイヤに課せられる要求は極めて特殊です。しかしながらミシュランのエンジニアたちは豊富な経験と技術を備えており、タイヤに対するさまざまな課題に対し適切に対応することによって好タイムが記録され、よりエキサイティングなレースが展開されると確信しています」

「昨年は、いつもの観客がいなかったので通常とは異なる大会になってしまったのですが、ライダーたちとミシュランは皆、このレースウイークエンドに多くの観客が再び戻り、ザクセンリンクがいつもの雰囲気になることを大いに歓迎するでしょう。とはいえ、このレースに前回覇者であるマルク・マルケス選手が参加できないのは、多くの人にとって残念に思うところでしょう」

ライダーたちは金曜日に予定されているフリープラクティスセッション1と2で走行を開始。土曜日にはフリープラクティスセッション3と4、続いて公式予選1と2が行われます。そして日曜日朝のウォームアップに続き、30周で争われる決勝レースが現地時間14時00分、日本時間21時00分、シグナルがブラックアウトしてスタートします。

(Photo courtesy of michelin)