ブレガが語る転向の難しさ「スーパーバイクからMotoGPは逆より難しい」

2025年シーズン終盤、マルク・マルケスの代役としてMotoGPにスポット参戦したWorldSBKのトップライダーであるニコロ・ブレガは、WorldSBKからMotoGPへの移行が、MotoGPからWorldSBKへの移行よりも難しいという見解を示した。この理由についてブレガは、WorldSBKで使用されるピレリタイヤと、MotoGPのミシュランタイヤの特性の違いを挙げている。

ピレリタイヤはライダーに高い自信を与える一方、ミシュランは挙動が不安定に感じるため、アプローチが大きく異なるという。特にブレーキングにおいて両者の差は顕著で、ピレリではアグレッシブな進入が可能だが、ミシュランでは初期制動を抑えて遅めにブレーキをかける必要があると説明した。

なお、2027年からはMotoGPがピレリ、WorldSBKがミシュランという形でタイヤサプライヤーが入れ替わる見通しであり、ブレガの知見は新型マシンの開発において重要な役割を果たすことになりそうだ。

ニコロ・ブレガ

「ピレリは自信を与えてくれるタイヤなので、スーパーバイクからMotoGPに移る方が難しいです。自信を持って乗っていたバイクから、あまり自信を持てないタイヤに変わるので、落ち着いて乗る必要があります。MotoGPからスーパーバイクに移れば、もっとやれるという感覚があるので、気持ち的にはそっちの方が楽でしょうね。」

「ピレリのようにブレーキをかけるな、と毎回自分に言い聞かせていました。今はまだ自然に乗れていません。何をするべきかをずっと考えながら走っているので、こういう乗り方では速く走るのは難しいですね。」