KTMダニエル・サンダース、2025年アブダビ・デザート・チャレンジ優勝　FIM世界ラリーレイド選手権（W2RC）

Red Bull KTMファクトリーレーシングのダニエル・サンダースが、アブダビ・デザート・チャレンジを制覇。FIM世界ラリーレイド選手権（W2RC）のランキングリードを17ポイントに広げた。今大会で2度のステージ勝利を挙げ、総合2位に約6分差をつける圧勝だった。チームメイトのルシアーノ・ベナビデスも健闘し、惜しくも表彰台には届かなかったものの、総合4位でフィニッシュした。

サンダース、盤石の走りで優勝を掴む

サンダースは、ダカール・ラリーでの好調をそのまま維持し、アブダビでのラリーに挑んだ。土曜日のプロローグでは5位だったものの、第2ステージで勝利し、総合首位に浮上。トシャ・シャレイナとの熾烈な首位争いを繰り広げたが、第4ステージで再び勝利を収めると、その勢いのまま最終ステージも4位でまとめ、総合優勝を決めた。 この6日間の圧倒的なパフォーマンスにより、サンダースはチャンピオンシップポイントをフル獲得し、次戦の南アフリカ大会を前にランキングトップの座を盤石なものとした。

ダニエル・サンダース（総合優勝）

「前回ここで悔しい思いをしただけに、今回の勝利は本当に嬉しいです。レースを通じて調子が良かったですし、これで3連勝を達成できたことも最高です。KTMのマシンは完璧に仕上がっていて、チームのみんなの努力には本当に感謝しています。」

ルシアーノ・ベナビデス、表彰台に僅か2分届かず総合4位

ベナビデスはプロローグ2位、第1ステージ3位と順調なスタートを切り、序盤から総合2位につけた。第3ステージでも2位に入り、表彰台争いに絡んだが、第4ステージではルートの大部分をオープンする展開となり、7位に後退。最終ステージでは3位でフィニッシュしたものの、総合3位には1分57秒及ばず、惜しくも4位で大会を終えた。

ルシアーノ・ベナビデス（総合4位）

「アブダビでのラリーが終わりました。総合4位という結果には満足しています。最終ステージは非常に高速な区間が多く、自分の得意なオフピステのルートが少なかったので、バランスを取りながら走りました。表彰台を逃したのは悔しいですが、一貫した結果を残せたことはポジティブに捉えています。チームが再び勝利を収めたことも嬉しいし、マシンの仕上がりにも満足しています。次のレースが待ち遠しいですね。」

エドガー・カネット、不運のリタイア

ダカール・ラリーでラリー2クラス優勝を果たし、今大会もクラス首位を維持することを目指していたエドガー・カネット。しかし、プロローグでクラス4位・総合12位と好スタートを切ったものの、第1ステージで転倒し、肘の骨折により無念のリタイアとなった。

アンドレアス・ホルツル（チームマネージャー ）

「ダニエルは素晴らしい仕事をしてくれました。レースを通じて完璧なパフォーマンスを発揮し、事前の準備が実を結んだと思います。彼のバイクセッティングは完璧で、現在ラリー界で最速のライダーと言えるでしょう。 ルシアーノも良い走りを見せました。あと少しの調整で、さらにスピードとリズムを最大限に活かせるはずです。一方で、エドガーは残念ながら負傷し途中リタイアとなってしまったんですが、すでに回復に向かっており、復帰も遠くないでしょう。 小規模ながら効率的なチーム体制でアブダビに臨み、KTMの強さを証明する結果を残せたと思います。今後のラウンドでも引き続き攻めていきます。」

2025年アブダビ・デザート・チャレンジ 最終結果（全5ステージ終了時）

2025年FIM世界ラリーレイド選手権（W2RC）ランキング（第2戦終了時）

次戦の南アフリカ大会に向け、Red Bull KTMファクトリーレーシングはさらなる勝利を目指す。

2025年 FIM世界ラリーレイド選手権（W2RC）カレンダー

2025年のFIM世界ラリーレイド選手権（W2RC）は、全5戦で構成され、世界各地の過酷なラリーを舞台に開催される。