マルク・マルケスがスプリント優勝 チャンピオンシップ首位に浮上

今季最も重要なスプリントのひとつで、マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)がティソ・スプリントを制し、フィリップ・アイランドでホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)との激闘を制した。土曜日の時点でチャンピオンシップをリードしていたマルティンは、8周目のターン8で転倒。これによりマルク・マルケスは独走態勢に入り、優勝とともにチャンピオンシップ首位の座を手にした。アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が僅差の2位でフィニッシュし、ファビオ・ディ・ジャンナントーニオ(ペルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)が3位に入ったことでドゥカティ勢が土曜日の表彰台を独占した。なお、マルティンの転倒は週末を終わらせる負傷につながった。

スプリント序盤の展開

マルク・マルケスは完璧なスタートを切ってホールショットを奪ったが、2列目から猛然と加速したマルティンがすぐさま2番手に浮上した。開幕ラップから激しい展開となったが、2周目にさらに火がついた。アレックス・マルケスがターン10でマルティンをかわしたのだ。マルティンはすぐさまターン1で反撃し、2025年シーズンのランキング2位だったアレックス・マルケスに対してスペクタクルなパスを決めて順位を取り戻した。この間、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)は4番手で両者の攻防を間近に見ていた。

マルティンはさらに前を追い、3周目のターン4でマルク・マルケスに仕掛けたが、仕留めることができず、ディフェンディングチャンピオンに主導権を渡した。続いてターン10でマルティンが再び仕掛け、今度は1番手をキープすることに成功した。バトルが続く中、ザルコはテクニカルトラブルにより5番手からリタイアとなり、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)とアレックス・マルケスが4番手争いに加わった。

マルティンとマルク・マルケスの一騎打ち

チャンピオンシップ上位2名の激しい一騎打ちが続いたが、マルティンのリードは長続きしなかった。5周目のターン4でミスを犯し、マルク・マルケスに再び前を許した。6周目のターン1でマルティンが逆転したものの、ターン2でラインをキープできず、マルク・マルケスに首位を明け渡した。同じ展開が8周目にも繰り返されたが、今度はマルティンがターン4でブロックパスを試みて応戦した。しかし、やはり仕留めることはできなかった。

マルティンは限界ギリギリの走りを続けており、ターン7でバランスを崩し、ターン8でフロントから転倒した。なんとかセーブしようとしたが、どうにもならず、マルティンはグラベルへと飛び込んだ。これによりマルケス兄弟が1-2体制となり、マルク・マルケスがアレックス・マルケスを率いる形となった。ディ・ジャンナントーニオは静かに表彰台圏内に浮上していた。

終盤の展開と最終結果

終盤に向けてマルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)が猛追を見せた。スタートで出遅れ、グリッド9番手から1周目終了時点では12番手まで後退していたが、着実にポジションを回復。残り4周でターン1においてアコスタをかわして4番手に浮上した。

雨粒が落ち始め、アレックス・マルケスとディ・ジャンナントーニオが終盤に追い上げを見せたものの、マルク・マルケスを止めることはできなかった。マルク・マルケスは今季9勝目となるスプリント優勝を飾り、アレックス・マルケス、ディ・ジャンナントーニオが続いた。ベッツェッキの追い上げは4位という結果に終わり、アコスタが5位。小椋 藍は6位でフィニッシュしたが、タイヤ空気圧に関する調査対象となった。ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が7位、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が8位でスプリントポイントを獲得し、ディオゴ・モレイラ(プロ・ホンダLCR)が9位で得点圏内の最後の1枠を埋め、イケル・レクオナ(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)は10位に終わった。

チャンピオンシップの行方

マルク・マルケスはチャンピオンシップ首位に返り咲いたが、日曜日の天候は不透明であり、フィリップ・アイランドでのドラマはまだ続く。マルティンは日曜日のレースに出場しないことが確定しており、2024年世界チャンピオンの一日も早い回復を願う。土曜日のスプリントにより、チャンピオンシップの勢力図は大きく塗り替えられた。