レッドブルKTMファクトリーレーシングのダニエル・サンダースが、2025年FIM世界ラリーレイド選手権第3戦・南アフリカ・サファリラリーで圧巻の優勝を飾った。これでダカールラリー、アブダビ・デザートチャレンジに続き、2025年シーズン3連勝を達成。選手権首位の座をさらに強固なものとした。オーストラリア人ライダーのサンダースは大会中3度のステージ勝利を挙げ、最終日には2位でフィニッシュ。総合タイムでは2位に8分55秒差をつける完勝だった。この結果、サンダースはW2RC(世界ラリーレイド選手権)史上最多ステージ勝利数19回という新記録も樹立。タイトル争いでライバルたちを大きく突き放し、9月の第4戦ポルトガルラウンドを前に選手権リードを35ポイントに広げた。

ダニエル・サンダース
「南アフリカ・サファリラリーで優勝し、今シーズン3連勝を達成しました。最高のシーズンスタートで、これ以上は望めません。ナビゲーションも地形も日によって全然違って、クレイジーな場面もありましたが、初めての南アフリカをすごく楽しめました。再びKTMを頂点に立たせることができて本当にうれしいし、チームと祝えるのが楽しみです。過去1年、全員でたくさん努力してきた結果がこうして形になっているのは素晴らしいですし、このバイクで走るのが本当に楽しいです。もちろん目標はチャンピオンを獲ること。そのためにポルトガルとモロッコでも全力を尽くします。」

同じくレッドブルKTMから参戦するルチアーノ・ベナビデスも、安定した走りを見せて総合2位を獲得。序盤から上位をキープし、最終ステージでは4位でまとめて今季自己ベストリザルトとなる2位表彰台を確保した。選手権ランキングでも5位から一気にサンダースと並ぶ2位に浮上し、今後の逆転優勝に向けて大きな前進を果たした。
ルチアーノ・ベナビデス
「2位でフィニッシュしてKTMのワン・ツーを決められて最高です!今日は2位を守れると分かっていたので、ミスを避けるためにナビゲーションに集中しました。表彰台に戻ってこられて本当にうれしいですし、このレースで自信もついたので、次は優勝を狙います。ポルトガルとモロッコが待ち遠しいです!」
ラリー2クラスでは、レッドブルKTMのエドガー・カネットが大怪我からの復帰戦で圧巻のクラス優勝。ステージ2・3・4を制し、最終日にはトラブルに見舞われながらも冷静にリードを守り抜き、2位以下に15分以上の差をつけて勝利。総合でも7位に入る快挙を達成した。
エドガー・カネット
「ラリー2で優勝してレースを終えられて本当にうれしいです!1週間ずっとバイクに乗り続けて、ようやくフィニッシュラインに辿り着きました。毎戦で自分が大きく成長しているのを感じますし、ここ南アフリカで総合7位という成績は本当に誇りに思います。チームにとっても最高の結果だったので、さらに努力を重ねていきたいです。ポルトガルが楽しみです!」
アンドレアス・ヘルツル(ラリーチームマネージャー)
「チャッキー(※ダニエル・サンダースの愛称)とチーム全員にとって、素晴らしい1週間でした。彼は今回も信じられないパフォーマンスを見せてくれて、あらゆる条件の中で勝利を収める力を証明しました。ルチアーノもここ数か月懸命に努力してきた結果が出て、本当にうれしいです。ポルトガルに向けて良い位置に立てました。エドガーも毎戦着実に成長していて、今回はラリー2を制しただけでなく、トップライダーたちと戦える存在になってきています。最高の一週間でした。」










■南アフリカ・サファリラリー 総合結果
順位 | ライダー | 国籍 | チーム | タイム(ギャップ) |
---|---|---|---|---|
1 | ダニエル・サンダース | AUS | KTM | 13:27:44 |
2 | ルチアーノ・ベナビデス | ARG | KTM | +8:55 |
3 | リッキー・ブラベック | USA | Honda | +10:00 |
4 | アドリアン・ヴァン・ベヴェレン | FRA | Honda | +15:47 |
5 | スカイラー・ハウズ | USA | Honda | +35:48 |
7 | エドガー・カネット | ESP | KTM | +49:16 |
■W2RC 2025 ランキング
RallyGP
- ダニエル・サンダース(KTM)– 88ポイント
- ルチアーノ・ベナビデス(KTM)– 53ポイント
- リッキー・ブラベック(Honda)– 53ポイント
- アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(Honda)– 48ポイント
- トシャ・シャレイナ(Honda)– 46ポイント
Rally2
- トビアス・エプスター(Hero)– 66ポイント
- エドガー・カネット(KTM)– 63ポイント
- マイケル・ドハーティ(Honda)– 53ポイント
- コンラッド・ダブロウスキ(KTM)– 51ポイント
- ルイ・バルボーザ(KTM)– 33ポイント
(Photo courtesy of KTM)