午後のセッションは2度の赤旗、終盤のクラッシュ、そして大幅なタイム更新と波乱に富んだ展開となり、土曜日に向けて非常に興味深い様相を呈した。マルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)はセッション序盤に転倒を喫しながらも金曜日最速タイムをマーク。終盤に記録した1分26秒775は最後まで破られなかった。トップ5にはアプリリア勢が4台を送り込み、その中にマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が3番手で割って入る形となった。マルケスのすぐ前にはラウル・フェルナンデス(スーパーファイル・トラックハウスMotoGPチーム)が位置しており、スプリントを翌日に控えた戦いはいよいよ激しさを増す。

最初の20分間:2度の赤旗でセッションが中断
セッション開始直後、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)がターン6でクラッシュ。FP1のターン1での転倒に続き、この日2度目の落車となった。その数分後、ベッツェッキがターン4のブレーキングでアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)と接触して転倒した。コース上に散乱したデブリを除去する必要があったため赤旗が提示されたが、ベッツェッキ本人に怪我はなかった。再開後まもなく、今度はフィリップアイランドならではの理由で2度目の赤旗が出た。ウォラビーがコース上に現れたのだ。
再開後の走行:タイム更新が相次ぐ
転倒の影響を感じさせないベッツェッキがトップに立ち、マルク・マルケス、ラウル・フェルナンデスが続いた。その後、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が大幅にタイムを更新してトップに浮上し、ファビオ・ディ・ジャンナントニオ(ペルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)が3番手につけた。暫定トップ10圏外では、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、そして地元の英雄ミラーがいずれもQ1進出の危機に立たされていた。その上の8番手には代役出場のイケル・レクオナ(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)がトップから0.7秒以内につけ、チームメイトのアレックス・マルケスの前に位置していた。
残り8分を切ったところで、マルク・マルケスとアレックス・マルケスの兄弟がそれぞれ1番手・2番手に浮上。マルク・マルケスがアレックスをわずかに上回り、今週末初の1分26秒台をマークした。ラウル・フェルナンデスが兄弟の間に割り込み、チームメイトの小椋 藍が5番手に上がった。アプリリア・レーシング勢では、ホルヘ・マルティンとベッツェッキがそれぞれ6番手・7番手で、全ライダーがQ2進出を目指す慌ただしい最終5分間に突入した。
終盤の逆転劇:アプリリア勢がトップ5を独占
残り2分を切ったところで、ターン4でアレックス・マルケスが転倒。本人に怪我はなかったものの、そこでセッションは終了となった。ベッツェッキとラウル・フェルナンデスが猛烈な勢いでタイムを更新して1番手・2番手に浮上し、4番手の小椋 藍と最終アタックで5番手に入ったマルティンを合わせ、アプリリア勢4台がトップ5を占めた。3番手のマルク・マルケスはアプリリア勢に前後を挟まれる形となった。なお、マルク・マルケスはセッション最終盤のプラクティス・スタートでトラブルが発生し、スクーターに乗せてもらってピットに戻ることを余儀なくされた。アレックス・マルケスはQ2進出圏内を守り、KTM勢最上位はエネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)の7番手。バスティアニーニは目立たない走りが続いていたが、終盤に一気に順位を上げた。アコスタは0.026秒差の8番手、続いてディオゴ・モレイラ(プロ・ホンダLCR)、ディ・ジャンナントニオがトップ10を締めくくった。
Q1進出組:ザルコが先頭に
終盤にトップ10から弾き出されたザルコにとっては痛い結果となった。地元の英雄ミラーも12番手でQ2を逃した。ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、フランチェスコ・バニャイア、クアルタラロ、レクオナもQ1に回ることになった。14台が1秒以内に収まり、11番手から19番手までのタイム差が0.6秒未満という状況で、現地時間10時50分(UTC+10)から始まるQ1は予測不可能な激戦となりそうだ。なお、ルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)はウイルス感染のため今週末の残りのセッションに参加せず、フィリップアイランドでの最後のレースを欠場することになった。
フィリップアイランド プラクティス結果

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。







