今週末はいよいよMotoGP2018年シーズンの開幕となりますが、KTMが2018年シーズンのチーム体制発表を行っています。昨年はRed BullのダークブルーとKTMのオレンジというカラーリングでしたが、今年はブラックとオレンジの配色となり、Red Bullのロゴが大きくなって精悍さが増しました。初年度からトップ10を獲得したKTMだけに、今年はどこまでの順位を獲得出来るか期待が高まります。

およそ12ヶ月前にKTMはMotoGPクラスにおける冒険をポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスと共に開始。ポル・エスパルガロは16位、ブラッドリー・スミスが17位を獲得しました。第2戦のアルゼンチンでは新型のRC16でポイントを獲得。シーズン終了までにKTMはミカ・カリオも含めトップ10を7回獲得。2017年は急激な成長、結果を出したシーズンとなりました。

2018年にRed Bull KTMは新たなレベルへと向かいます。27歳のスミスは冬季テストを怪我もなく万全の状態で終えました。カリオはまた素晴らしい役割を果たし、26歳のエスパルガロはセパンでのテスト中の怪我からほぼ回復したと言えます。最新のKTM RC16はKTMのスローガンであるREADY TO RACEを抱えマイク・レイトナーの指示のもと、世界最高峰のモーターサイクルレーシングのレースにおいて、さらにポイントを重ね、表彰台を目指していきます。

ヒューバート・トゥルンケンポルツ KTM CSO

「競技というのはKTMのDNAの一部ですから、今年もまたMotoGPに参戦出来ることを嬉しく思います。MotoGPはモーターサイクルレーシングの頂点ですし、ブランド認知に大きな意味があります。これが功を奏していると思いますし、同時にこのプロジェクトは楽しいものでもあります。このMotoGPプロジェクト実現のためのパートナーシップ、そしてサポートをしてくれている皆様に感謝しています。これは将来への投資であり、我々はレースで得られたものを市販製品に活かすということに関して素晴らしい経験があります。またMotoGPにおける研究開発は、我々の顧客にとっても大きなメリットをもたらすものなのです。」

ピット・ベイラー (KTM モータースポーツディレクター)

「既に昨年KTMがファクトリーで、そしてトラックで、そしてライダー達が成し遂げた事に関して満足しています。ただ一箇所に留まっている時間がありません。この冬はさらなる高みに登るために、ライダー達が勝負が出来るようにするためハードに作業を続けてきました。MotoGPは大きな冒険であり、現在の自分達の立ち位置に関しては満足しています。これからさらにスピードを上げていきます。これは我々の情熱そのものなのです。MotoGPのレベルの高さは驚くべきものです。トップから1秒遅いだけでもトップ15から脱落してしまいます。この挑戦がタフで多くを要求するものだというのはわかっていました。関係が深いパートナーがおり、素晴らしい関係があります。次は新たな一歩を踏み出す時です。現在のKTMの体制に関しては満足しています。Red Bullルーキーズカップから最高峰クラスまで続く構造となっており、2019年にはグリッド上に4台のKTMが並びます。クラスが変わっても、ライダー達がKTMに残る事が出来るというのは素晴らしいことです。ハードに作業をしてきていますので、2018年は本当に楽しみです。」

マイク・レイトナー(KTM チームマネージャー)

「2016年に白紙の状態からMotoGPプロジェクトをスタートした時は、やるべきことが大量にあってバイクの事をじっくりと考える必要がありました。素晴らしいテクニシャン達が必要で、彼らがKTMにとってのパワーであり、エネルギーなんです。2017年にMotoGP参戦を始めましたが、この中で足りなかった細かい物事を見つける必要がありました。これらの物事はテストの中では得られず、エンジン、シャーシ、サスペンションに関して大きく前進しました。冬の間のテストにおいても多くの作業を行い、ライダーからの開発の方向に関するフィードバックは素晴らしいものでした。競争が止まることはありませんから、開幕戦で自分達のレベルがどの程度なのかわかるでしょう。全てが良い方向に進めば、2017年にシーズンを終えたレベルからスタート出来るでしょうし、そこからライダー達はプッシュが出来るでしょう。」

ポル・エスパルガロ

「良い感触です。カタールの1週間前よりも良い状態ですね。ゆっくりと休み時間がありましたので、これからですね。MotoGPバイクを操縦するには最高のコンディションでいることが非常に重要なんです。周回数も長いですしね。自分はテストを少し欠場する結果となりましたが、KTM、ブラッドリー、ミカが素晴らしい仕事をしてくれました。KTMの良いところはスタート位置はわかっていても、何位でレースを終えるかわからないところなんです。昨年はカタールでKTMは最後の2台でしたが、シーズンの終わりにはトップ10で走行することが出来ました。参戦1年でこうした結果を出したのは歴史上KTMが初めてだと思います。ですからトップ10付近でスタート出来ることはわかっていますが、完走位置はトップ6くらいではないでしょうか。さらに良い結句を残せることを願っています。」

ブラッドリー・スミス

「快適に感じることが出来るようになっています。改善を続けて自信を得ることが出来ています。この冬に14日のテストを行い、周回数を重ねました。その中で学習し、改善を続けてきました。もちろん改善のプロセスは終わりません。全てのテストで改善を積み重ねており、それだけを願っています。こういう状態でシーズンをスタート出来ることが嬉しいですし、全ての力を合わせれば自分達が昨年終えたところからレースをスタート出来るでしょう。そしてこういう事はけして与えられたものではありません。昨年終えた所からスタートして、カタールで表彰台、優勝が出来れば物凄いことです。自分たちもプロジェクトの全員を信じていますし、KTMも自分たちを信じてくれているんです。」

ミカ・カリオ

「昨年は素晴らしい形でレースが出来トップ10を獲得出来ました。冬の間に目標を持って弱点の克服のために作業を続けてきました。それが十分だったのかは現段階ではわかりませんが、開幕戦で明らかになるでしょう。もちろん冬の間もずっと作業を続けてきました。既にトップ10を獲得していますから、さらに上を目指していきます。」

(Photo courtesy of KTM)

<KTM プレスリリース>