現在、KTMは財政危機に直面しており、その将来について懸念されている。2月に債権者と間で再建計画が承認され、22億ユーロの負債のうち30%のみを返済することで合意に至ったとされているが、昨年12月段階の会議においては企業全体のコスト削減プランの一環としてMotoGPからの撤退が「計画されている」と報告されていた。

ただ、KTMのモータースポーツ責任者であるピット・バイラーは、2025年のMotoGPマシン発表会において、2027年に導入される850ccエンジンの開発計画にすでに着手していると語っており、その内情は不明だ。

直近でドルナ・スポーツのカルメロ・エスペレータは、KTMが2027年以降もMotoGPに参戦するための新たな5年契約に向けた交渉を進めていると明かしており、このことから、債権計画とMotoGPの参戦はあくまでも切り離して考えてみてもいいのかもしれない。

ドルナ・スポーツ カルメロ・エスペレータ

「KTMがこのような状況にあることを心配していますが、現在ドルナスポーツはKTMグループと2027年から2031年までの契約更新に向けた交渉を進めており、レース部門とブランドの世界選手権への参戦については心配していません。」

(Photo courtesy of KTM)