木曜プレスカンファレンスから、ザルコがレプソルホンダではなくKTMを選んだ理由を語っていますが、最も大きな理由としては、誰もが成し遂げていない挑戦をして、それを成功させたいということでしょう。レプソルホンダでマルケスと同じレベルの走り、それ以上のレベルの走りをする必要があるのであれば、KTMでもそれが出来るはずだという強い自負。そしてMotoGP新参メーカーであるKTMでそれを成し遂げる挑戦、ヨーロッパのメーカーにヨーロッパのライダーという挑戦、こうした様々な挑戦に向かっていく姿は、「静かなるファイター」であるヨハン・ザルコの性格を良く表していると言えるでしょう。

ヨハン・ザルコ

「今週この発表が出来て嬉しく思っています。将来を見据えた素晴らしいチャレンジだと思います。ヨーロッパのコンストラクターにヨーロッパのライダーですから、良い結果を残せればと思っています。バイクをしっかりと開発出来れば素晴らしい未来が待っているでしょう。彼らの昨年の改善っぷりを見て、KTMでやっていけると判断しました。この挑戦が楽しみですし、自分も現在MotoGPクラスで本当に楽しんでライディングしています。素晴らしいレベルで走行出来ていますから、この先2年間も同じレベルでレースが出来れば思っています。」

自分はマルクのチームメイトになりたくないとは言っていません。彼はナイスガイですよ。自分が言ったこと、そしてコーチと考えていたのは、もしマルクのチームメイトになってレースで勝ちたければ、マルクと同様に強い走りをするか、それ以上の走りをする必要があるということです。つまり自分のライディングスタイルを改善する必要がありますし、もしそのレベルの走りが出来るのであれば、KTMでもそれが出来るだろうと考えたわけです。自分達はそれを信じていますし、だからこそこの挑戦を選んだんです。もしマルクをKTMに乗せたらどうなるか?これは皆が答えを知りたいでしょうしね。自分が言ったのはマルクのことは好きではない。ということではなく、彼のライディングのレベルに到達したい、自分がKTMに乗った時にどこまで行けるのかを見たいということなんです。」(※マルケスがホンダの性能を全て引き出しているのであれば、自分はKTMでその性能を全て引き出してやろうということ)

(Photo courtesy of michelin)