第10戦チェコGPのレースウィークは猛暑の中で金曜と土曜のセッションが推移しましたが、日曜の決勝は比較的穏やかな温度条件のなかで行われました。その影響もあり、速いペースで展開したMoto2クラスのレースでは、NTS RW RACING GPのスティーヴン・オデンダールとジョー・ロバーツが、ともにポイント圏内を見据える争いを繰り広げ、NTSシャシーの高い戦闘力を存分にアピールしました。

両選手とも、最後は惜しくもポイント圏内のフィニッシュを逃してしまいましたが、今回のレースで見せた力強い走りは、NTSのマシン開発にとって有意義な好材料となったことは間違いありません。2週連続開催の第11戦オーストリアGPは、戦いの舞台をスティリア地方のレッドブルリンクに移し、8月10日(金)午前からフリー走行がスタートします。

スティーヴン・オデンダール(決勝19位)


「今回のレースウィークはいい走り出しを決めたけれども、その後はやや調子を崩してしまった。決勝レース序盤は充分なグリップを得られずに少し苦労したけど、それでも上位陣と同じくらいのペースで走ることができていたので、序盤の問題がなければもっといいリザルトを獲得できていたと思う。「たら・れば」を言っても仕方ないのはわかっているけど、それだけに正直なところ、少し残念な気持ちもあるんだ。次のオーストリアGPも、前向きな姿勢で努力を続けるよ。いつもがんばってくれるチームの努力に、結果で報いたいからね」

ジョー・ロバーツ(決勝18位)


「今日のリザルトは、望んでいたほどの満足な結果ではないけれども、優勝者から18秒差のトップ20圏内で終えることができたのはポジティブだし、これは内容としては今季のベストといってもいいと思うよ。レースでは、フロントに充分なフィーリングがなく厳しい戦いになったけれども、限界まで攻めて全力を尽くした。週末全体の流れでは、トップ16に入ることのできたセッションもあるので、手応えのあるウィークだったよ。次のオーストリアは僕たちに合っているコースだと思うので、いいリザルトを獲得するために全力で戦うよ」

ヤルノ・ヤンセン(チームマネージャー)

「今日のレースはまずまずの内容だったといえるでしょう。毎戦ポイントを獲得することが我々の目標ですが、優勝者とのタイム差も、もうひとつの重要な指標です。その意味では、今日はトップに最も接近したタイムでゴールできたレースでした。したがって、我々が着実に前進していることを数字で示すことができたと考えています。ポイント獲得は我々の大きなモチベーションですが、このように、成果を数値で提示できるのは、我々のような始まって間もないプロジェクトにとってはとても重要なことです。今日のレースでは、ジョーとスティーヴンはとてもがんばってくれました。これからも、両選手と力を合わせて一歩一歩着実な前進を続けてゆきます」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)