ミシュランはそのフルレンジのMotoGPタイヤがアラゴンGPの決勝レースで使用され、高くなる気温の中でマルク・マルケスが優勝するのを見届けました。ライダー達がグリッドに揃った時に、気温は週末の中で最高気温に達し、多くのチームが選択していたMICHELIN Power Slickを履き替えました。レースが開始されると、トラック温度はアラゴンサーキットで過去最高となる45℃に達し、タイヤ変更によって6種類の組み合わせのうち5種類のタイヤが選択されることとなりました。

ホルへ・ロレンソは土曜日のエキサイティングな予選の後にポールポジションを獲得しましたが、彼のレースは僅か1コーナーで終了。その後レースをリードしたのはチームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾで、ドヴィツィオーゾは1位を13周までキープ。その後マルケスからのプレッシャーにさらされます。2人は23周のレースの残り10周を激しく争い、2人は激しく順位を入れ替え、その中でミシュランのタイヤは上昇する気温の中でグリップを失っていきました。
マルケスはハードフロントにソフトリヤを選択。ドヴィツィオーゾはハード/ハードの組み合わせで、2人はそれぞれのバイクの特性によって、異なるタイヤの性能を最大限まで発揮しながら最終ラップまで争いますが、最終的にマルケスが1位でレースを終えます。これでマルケスはレースウィーク開始前にモトランド・アラゴンに彼の名前を冠したコーナーが生まれたことに加え、優勝も祝う形となりました。これでマルケスのチャンピオンシップ上のリードは72ポイントで、残りのレース数は5となりました。

ドヴィツィオーゾは2位となり、3位にはアンドレア・イアンノーネが続きました。イアンノーネはミディアムフロントにソフトリヤを使用。これによって、表彰台はそれぞれ異なるタイヤの組み合わせを使用した異なる3メーカーのバイクによって占められました。
イアンノーネは一瞬レースをリードしましたが、最終的には3位でレースを終えざるを得ませんでした。4位にはチームメイトのアレックス・リンスが入り、5位にダニ・ペドロサ、6位アレイシ・エスパルガロとなり、今期アプリリアにとっての最高位を獲得し、独立チーム1位を同時に獲得しました。7位はダニロ・ペトルッチ、8位にバレンティーノ・ロッシ、9位ジャック・ミラー、10位マーべリック・ビニャーレスとなりました。

ミシュランとMotoGPはタイヤ、バイク、すべての装備をパッキングして、4連戦の初戦、そしてMotoGP初開催となるタイへ向かいます。タイでは10月7日にチャーン・インターナショナル・サーキットにおいてレースが開催されます。

マルク・マルケス

「今日はおそらくタイヤによってレースの結果が決まったと言えるでしょう。でも実際はギャンブルというよりは一番フィーリングが良いタイヤを選んだんです。ソフトを選びましたけど、練習走行の中でハードタイヤを使用して速く走れたんですがフィーリングは良くなかったんです。ソフトも良い形で機能しましたが、ここまで高い気温で使用したことはなかったのでギャンブルであるとは言えました。レースディスタンスで非常に良い形で機能しましたし、良い形でコントロールが出来ました。今日はミシュランのテクニシャンのクレメント、チームと共に素晴らしい作業が出来たと思います。最高のタイヤを見つけましたし、レースディスタンスで走り切る方法を見つけたんですから。」

ミシュラン・モータースポーツ2輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「今週末の暑さは強敵でした。アラゴンで過ごした週末の中で経験の無い気温でしたし、タイヤ選択は3月にしていましたから、ここまで暑くなるとは思っていませんでした。今日は気温がさらに挙がってトラック路面がさらに滑りやすくなりました。でも我々のタイヤはコンディションにしっかりと対応しましたし、3つの異なる組み合わせのタイヤを履いた3台の異なるメーカーのバイクが表彰台を獲得したことは、我々のやってきた作業の内容が正しかった事を証明していると言えるでしょう。6種類のうち5種類のタイヤが実際に使用され、ソフト、ハードのリヤタイヤが1位2位を獲得したことは、我々がラインナップしているフルレンジのタイヤが、レース全体、そしてレースウィーク全体で使用出来るというミシュランの理念に叶うものだと言えるでしょう。それにラップタイムも今までに2度アラゴンに訪れた時から向上しています。これからは連戦の初戦となるタイで新たなチャレンジを迎えます。」


(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)