第14戦アラゴンGPの予選で、NTS RW Racing GP のスティーヴン・オデンダールはトップから1.1秒差まで迫る21番手タイムを記録し、好内容のセッションになりました。対照的に、チームメイトのジョー・ロバーツは、タイムアタックの位置取りに失敗し、27番手に沈んでしまいました。
土曜のモーターランド・アラゴンは、前日同様に早朝から好天に恵まれ、強い日射しが降り注ぐ一日になりました。この好条件を活かし、オデンダールは金曜のセッションから引き続き、セットアップをしっかりと積み上げてゆきました。今回のレースウィーク直前に行ったバレンシアテストの成果も発揮し、Moto2ヨーロッパチャンピオンのオデンダールは、難易度の高いモーターランドアラゴンの攻略を着実に進めています。
ロバーツにとっても、このサーキットは走行経験のあるコースですが、この暑いコンディションでグリップに苦戦し、予選では思いどおりのリズムを掴んで実力を発揮することができませんでした。Moto2クラスのアラゴンGP決勝は、現地時間午後12時20分(日本時間午後7時20分)にスタートする予定です。
スティーヴン・オデンダール
(予選21位1分54秒269)
「このコースとは相性がいいので、この週末はここまで好調だし、予選もフィーリングよく進めることができた。タイヤのマネージには注意する必要があるけれども、それでもNTS陣営に加わってから、自分としてはベストの内容の予選になったといえるんじゃないかな。明日の決勝はいつものように全力を尽くして戦い、チャンピオンシップポイントの獲得を目指してがんばるよ」
ジョー・ロバーツ
(予選27位1分54秒763)
「今日の予選は厳しい内容になってしまったので、あまりいい一日にはならなかった。僕はトップ20に食い込めるだけのペースを持っていたと思うけれども、このコースはバックストレートが長くて、皆がスリップストリームを使おうとして他の選手を待つ傾向があるんだ。僕はいつもなら、他人のスリップ待ちで貴重なセッション時間を無駄にするのは好きではないけど、今回ばかりは単独で走るよりもスリップを利用した方がうまく走れると思った。結果的には、予選の時間を有効に使えず、タイヤのいいところをうまく生かし切ることもできないセッションになってしまった。位置取りがうまくいかなかったために、この順位になってしまったのが残念だ。レースペースは悪くないので、明日の決勝はいつものようにひたすら前を目指し、最後まで力を振り絞って戦うよ」
ヤルノ・ヤンセン(チームマネージャー)
「今日の予選では、スティーヴンは非常にがんばってくれました。21番手でポールポジションから1.1秒差という内容は、とてもいいと思います。前回のミザノと今大会の間に実施したテストが、スティーヴンにはとても実りのある内容として彼の走りに反映されているようです。セットアップ面でも、テストの成果でいい落としどころが見つかってきているといえそうです。ここまではまずまずの調子で進めることができたので、明日の決勝ではトップ20を充分に狙えるでしょう。」
「レースでは序盤の位置取りが重要になると思うので、スタート直後の3、4周でどれだけポジションアップをできるかがカギを握りそうですね。いいレースをしてくれることを期待しています。一方、ジョーに関しては、厳しい予選になってしまいました。今朝のFP3で転倒を喫したことも、セットアップ作業を足踏みさせた一因です。さらに、予選終盤ではタイヤのいいところをうまく使い切ることができず、タイムアタックを1周しかできませんでした。27番グリッドという後方スタートなので厳しいレースになることは覚悟をしていますが、持ち前の強い精神力を発揮して、決勝ではがんばって追い上げのレースをしてくれることを期待しています」
(Source: NTS)
(Photo courtesy of NTS)