シーズン最終戦で見事優勝したドヴィツィオーゾは、レースマネジメントの巧みさを見せました。レースが赤旗で一旦中断になるかどうかはわからない展開でしたが、ウォームアップではあえて新品タイヤを使わずに、しっかりと前後ソフトのレインタイヤを残していたことが勝因だと語ります。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ
「こういった形でシーズンを終えてバレンシアで優勝するというのはちょっと奇妙ですが嬉しいです。レース1ではアレックスがものすごいペースで飛ばしていたので、リスクを冒して彼を追うか、そうしないかを決める必要がありました。」
「ただ、自分にとっては彼のペースは早すぎたので、彼を追わないことにしたんです。雨が厳しくなる中でだんだんと彼よりも早く走れることがわかりました。ただ数周後になってバレンティーノのほうが自分よりもずっと速いことがわかったんです。彼は自分よりも約1秒速いペースで走っていました。」
「トラックコンディションは悪くなる一方で多くの転倒が発生し、前後に2人がいる状態でレースを続けるのはかなり厳しいものでした。ですからレース1でレースを完走出来たことが本当良かったと思います。」
「今日の優勝の秘訣はウォームアップで新品タイヤを使わなかったことです。ですから新しいタイヤがレースに向けて2本残っていたんです。ですからレース2でも新品タイヤをリアに使うことが出来たんです。そしてバレンティーノのほうがブレーキングとエントリーで遥かに早かったのでセッティングを変えました。彼と同じようなブレーキングが出来なかったのはリアのセッティングのせいなんです。」
「タイヤとセットアップが効果を発揮したこともありますし、練習走行では最速タイムで走行できなかったものが、予選と決勝では素晴らしいペースで走行出来、こうして優勝でシーズンを終えられたことが本当に嬉しいです。」
「手を上げたのはレースディレクションがライダー達に走行していて感じたことをフィードバックしてくれと言われていたからです。TVからでは実際の状況はよくわかりませんから。ですから、彼らも自分が手を挙げてからすぐに反応してくれましたね。」
「レース2では前後新品のソフトタイヤのおかげもあってアレックスよりも速く走ることが出来ました。彼のペースが遅かったのはタイヤによるものでしょうね。」
「ライダーのメンタルは練習走行とレースに大きな影響を及ぼします。レースにどのような形でアプローチしたかによって大きな違いが生まれます。ですから練習走行などの中でスピードがなくても、表彰台争いが出来ないというわけではないんです。もし表彰台争いが出来るなら優勝は争いも出来るんです。」
(Source: Ducati)
(Photo courtesy of michelin)