イタリアのタイヤメーカーであるピレリは、タイのブリーラムにスタンダードなタイヤラインナップに加えて、予選前走行またスーパーポールレースに使用出来るSCXオプションを持ち込みます。

タイのブリーラムにあるチャーン・インターナショナル・サーキットでスーパーバイク世界選手権の2019年の第2戦が3月15日から17日に開催されるわけですが、今年で5年連続の開催となります。

今回ピレリはスタンダードソリューションのタイヤを提供することに集中し、リアに関してはすべてのクラスでソフトタイヤの供給となります。またリアタイヤに関しては、新たにSCXオプション(スーパーソフト)が供給され、このタイヤは予選前走行、日曜午前中に開催となる10周のスーパーポールレースで使用可能です。

昨年はカワサキが優勝を独占。ジョナサン・レイが6勝、トム・サイクスが1勝していました。レース2ではDucatiのチャズ・デイビスが優勝していますが、今年の開幕戦でハットトリックを達成したDucatiのアルヴァロ・バウティスタが優勝出来るのか興味深いところです。

ピレリは今回約3,000本のタイヤをトラックに持ち込みます。WorldSBK、WorldSSP両クラスのリアタイヤはソフトコンパウンドのみとなりますが、これはタイラウンドが例年非常に高温であり、路面温度は60℃を超えることもあるためです。このような高い温度の路面では、グリップの面でソフトタイヤが最も優れたグリップを発揮するのです。

チャーン・インターナショナル・サーキットはヘルマン・ティルケの設計で、2014年に建造されました。全長4,554kmのトラックで、コーナー数は12、左コーナーが5、右コーナーが7となります。湿度が非常に高いトラックではありますが、タイヤにはそこまで厳しいサーキットではありません。しかし非常に高いアスファルトの温度と、2つのロングストレートの終わりにある激しいブレーキングエリアが、特にフロントタイヤにストレスを与えます。

WorldSBK、WorldSSPクラスのタイヤ

すべてのサーキットに持ち込まれているフルウェット、インターミディエイトタイヤに加え、WorldSBKクラスは3種類のフロント、4種類のリア、合計で7種類のスリックオプションがあります。

フロントは開幕戦フィリップアイランドで使用されたものと同様で、120/70サイズ、125/70サイズのスタンダードソフトSC1コンパウンド、125/70サイズのデベロップメント・ミディアムSC2 X1071コンパウンドが供給されます。

リアに関しては、200/60サイズ、200/65サイズのスタンダードソフトSC0コンパウンドに加えて、スペックX1428のSCXオプションが用意されます。このコンパウンドは予選前の走行に使用出来るもので、コンディションが許せば、スーパーポールレースでも使用することが可能です。最後のオプションは1本だけ使用可能なスーパーソフトの予選用タイヤで、サイズは200/65となります。

WorldSSPカテゴリーでは前後2種類ずつの4種類のドライ用タイヤが供給されます。フロントはSC1(ソフト)、SC2(ミディアム)となり、リアは2018年と同様のSC0(ソフト)、新しいコンパウンドとトレッドを採用した2019年のSC0(ソフト)が利用可能となります。

(Source: Pirelliプレスリリース)

(Photo courtesy of Pirelli)