ピレリ、オーストラリアラウンドのタイヤオプションを発表

レース用タイヤはプレシーズンテストの結果を反映

プレシーズンテストの結果と得られたデータを基に、レースでも同じタイヤ構成が採用されることが決定した。 WorldSBKでは、フロントタイヤにミディアムのSC1とハードのSC2を使用。リアタイヤは、予選専用のソフトSC0に加え、開発タイヤであるD0286と新型D0922の2種類のミディアムが選択肢となる。 また、WorldSSPではフロントタイヤの構成はWorldSBKと同様で、リアには開発タイヤA1128(ミディアム)のみが使用可能となる。

WorldSBKに新型リアタイヤD0922登場:安定性と耐久性を強化

新型リアタイヤD0922がWorldSBKに投入された。このタイヤは完全新設計であり、今回のテストで初めて使用された。 従来の標準ミディアムSC1や昨年MostでデビューしたD0286と比較すると、構造とコンパウンドの両方が異なる。その目的は、安定したパフォーマンスの維持、より高い安定性、そして耐摩耗性の向上だ。

「11」がテストを支配 ブレガとベンシュナイダーが最速タイムを記録

プレシーズンテストでは、両クラスとも全セッションで一人のライダーがトップを独占した。WorldSBKでは、ニコロ・ブレガ(Aruba.it Racing – Ducati)が火曜午前の第3セッションで1分28秒680を記録し、最速タイムをマーク。WorldSSPでは、ボ・ベンシュナイダー(MV Agusta Reparto Corse)が最終の第4セッションで1分31秒595を叩き出し、クラス最速となった。

フラッグ・トゥ・フラッグ方式導入:全車タイヤ交換が義務化

Dornaは数週間前に発表したとおり、今季の特に摩耗の激しい新舗装や気温の不確実性、さらにチームとライダーが新型マシンのセットアップをまだ進めている状況を考慮し、レースをフラッグ・トゥ・フラッグ方式で実施することを決定した。 これにより、全車ピットストップが義務化され、タイヤ交換が必須となる。

ピレリ(Pirelli) ジョルジオ・バービアー

「チームとライダーが2日間のテストで行った作業には満足しています。今回のレースがフラッグ・トゥ・フラッグ方式となり、タイヤ交換が義務化されることを認識している中でも、多くのライダーが同じタイヤで予定周回数を大幅に超えるロングランを実施しました。」

「一部のケースでは連続周回ではなく、スティントの合間にピットへ戻る形でしたが、すべてのタイヤソリューションがテストされ、そのパフォーマンスは非常に良好で、顕著な劣化や摩耗の兆候は見られませんでした。そのため、今回使用したすべてのタイヤはレースでも継続使用が決定しました。 」

「ただし、今回のテスト期間中のトラック温度は比較的低く、このサーキットでは高温時にパフォーマンスが大きく影響を受けることも把握しています。それでも、特に今回初めて使用された新型リアタイヤD0922に関しては、安定性の向上が高く評価され、有益なデータを収集できました。今回得られた情報は今後の開発にも活かしていきます。 現時点で得られたデータから判断すると、週末のレースは非常に楽しみな展開になりそうです。」

(Photo courtesy of ピレリ(Pirelli))