マルク・マルケスはプロトタイプで走り込みを続け、ある程度の結論は出たと語る。ヘレスでは同様のコンポーネントでテストを進め、方向性を再確認していくとのこと。今年はDucatiのトップスピードに近づいたホンダだが、マルケスの発言から来年はヤマハのハンドリング性能の獲得を狙っている可能性もある。

またマルクは今回のテストで弟のアレックスの後ろを走行して、アレックスの走りの確認をじっくりと時間をかけて行っており、その後自分の後ろにつけて走らせてもいた。こういったRC213Vの乗り方の手ほどきを弟以外のライダーがチームメイトだった時にしていたとは思えず、ライディングスタイルは異なるながらもRC213Vを速く走らせるコツをしっかり教えているようだ。

マルク・マルケス

「2020年のバイクのテストを進めて、まず最初の印象を掴むことが出来ました。エンジンやシャーシを試すなかでポジティブとネガティブの両方がありました。これから5日でヘレステストですが、ヘレスではより良くバイクを理解出来るでしょう。プロトタイプの性格は2019年型に似ていてベストタイムもプロトタイプで記録しました。」

「また、プロトタイプバイクと新型エンジン、異なるシャーシで新しいエアロダイナミクスを試しています。改善は必要ですが面白いポイントがありましたね。コーナーの中では快適と感じられない部分もありましたが悪くはありません。結論は明確に出ていますがヘレスでも同様のコンポーネントでテストを行い、フィーリングを再確認します。」

「電子制御に関してはそこまで大きな変更はしていません。今はエンジン、シャーシなど大きな部分の変更を行っているんです。ヤマハが強みとしているコーナリングスピード、コーナーからの立ち上がりについて対抗出来ればと思っています。」

「扱いやすいバイクがあれば他のホンダライダーを助けることになるでしょうが、自分は速いバイクが欲しいですね。そのバイクが扱いやすいかどうかは関係ありません。自分が求めているのは勝利です。ライディングの中でプッシュが必要かそうでないかは関係ありません。とは言え、もちろんシャーシに関してはラップタイムを刻みやすいようにという作業をしていますけどね。」

「アレックスの後ろで1周走行してみましたが、彼はホンダのバイクにおいて最も難しいブレーキの最後の部分で苦戦していますね。自分も何度もこの部分で転倒しましたし、カルも苦戦している部分なんですよね。」


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(Source: HRC)

(Photo courtesy of HRC)