2019年はファビオ・クアルタラロというスーパールーキーの影になってしまったが、スズキのジョアン・ミルもルーキーとして大きく成長した。怪我をすることでバイクのフィーリングを掴むのに余計に時間がかかってしまったが、今後のキャリアで怪我をすることがあっても、2019年の経験が活かせるはずだ。

怪我から回復する中で自分と向き合うことが出来た

ジョアン・ミル

自分にとって1年目のMotoGPシーズンがもう終わったなんて信じられません。非常に早く過ぎたように感じた1年でしたが、同時にチャレンジングな1年でもありました。この冬休みは1年を振り返るのに最高の時間ですね。」

「2019年はシーズン中盤から、カタルーニャで6位、アッセン8位、ドイツで7位など素晴らしい結果を記録出来ました。これらは嬉しい結果でしたが、一番のハイライトは終盤の数戦です。最後になっていろいろな物事が噛み合ってきてフィーリングが改善しており、ポジティブなフィーリングでシーズンを終えることが出来ました。これは本当に大事なことだったんです。」

「2019年に一番つらかったのはブルノでの怪我ですね。怪我もレースの1部ではありますが、すぐに回復してレースに復帰するのに苦戦しました。肺に受けたダメージは回復にかなりの時間を必要とし、回復に充てる時間の中でいくつかのレースを無駄にしました。」
ジョアン・ミル
「しかしその過程で自分と向き合うことが出来ましたし、怪我からどうやって回復し、メンタルを強く保つかという経験をすることが出来ました。

自分にとってMotoGPバイクで最も驚いたのは、その凄まじいパワーです。そして技術的なことを学習していく中で、多くのスタッフに支えてもらいました。いずれにせよ、最も学習が難しかったのは電子制御です。これは読んだり聞いたりして覚えられるようなものではありませんね。ひたすらに練習が必要なんです。何度も試してエンジニア達と密接に作業を進める必要がありましたね。」

「ルーキーには厳しい世界ですが、チームが自分をしっかりとサポートしてくれましたので、全てが楽に感じました。すぐにチームは自分の第二の家族のようになりましたが、こういった関係性は珍しいですよね。常に一緒に作業をしていて、常に良い雰囲気なんです。」
ジョアン・ミル
「2020年は自分のライディングスタイルに関して作業を進めたいと思います。もともとかなりアグレッシブなスタイルで、これが役立つ時もありますが、もう少しスムーズなライディングを身につける必要があります。

「2020年型のGSX-RRにはすぐに良い印象を持ちました。来年も素晴らしい1年になると期待出来ますね。懸命に作業をしていますし良い作業が出来ています。多くの物事を学んでいますしね。」ジョアン・ミル

(Source: suzuki-racing)

(Photo courtesy of michelin)