水素燃料の2ストロークエンジンがMotoGPバイクに搭載される?

写真で振り返るMotoGP2019年シーズン 第4戦スペインGP18

将来的にはMotoGPが2ストローク化の可能性

往年の2ストサウンド、パワーバンドに入った時の強烈な加速感を忘れられないライダーも多く、GPライダーの中でも2ストロークマシンのほうが好きだと公言するライダーも多い。

80年台からF1の技術部門で活躍、ミハエル・シューマッハーのベネトン時代、フェルナンド・アロンソのルノー時代を支え、ウイリアムズF1チームのチーフテクニカルオフィサーなどを務めたパット・シモンズは、2025年より、F1で水素を燃料とする2ストロークエンジンを使用するというアイディアがあると語り、MotoGPもこのトレンドを追う可能性がある。なお、最新技術を活用し、水素を燃料とする2ストロークエンジンであれば、排出するのは水蒸気だけだ。

パット・シモンズ

「2ストロークエンジンには多くの可能性を感じますね。効率的ですし、最高のサウンドを奏でます。過去の2ストロークにあった問題は最新の技術を持ってすれば問題にならないんですよ。」

「ダイレクトインジェクション、新たな加給方式と点火方式などが、2ストロークエンジンの効率性を大幅に高め、環境に優しいエンジンにしているんです。2ストロークエンジンには大きな未来があると思いますね。

電動バイクよりも魅力的だが問題はコスト

年々厳しくなる排ガス規制に先立ち、MotoGPは2019年より新設のMotoEワールドカップを開催、Energica egoをベースとした電動バイクによるレースが始まっている。

しかし最高峰クラスのMotoGPクラス、Moto2、Moto3クラスが電動バイクにすぐに移行するとは思えず、ドルナもモータースポーツファンをがっかりさせない何らかの代替案を考えていく必要性がある。

水素を燃料とする2ストロークエンジンは技術的には既に実現可能だが、開発コストの面で市販車としては制約が大きい。

しかし、車、バイクにとって先進技術の実験場であるモータースポーツ、最高峰の舞台であるF1、MotoGPで水素燃料の2ストロークエンジンが実現すれば、環境負荷の面でも、モータースポーツの持続性という意味でも、大きな転換点となるだろう。

(Photo courtesy of michelin)