KTMに初優勝をもたらしたブラッド・ビンダーは、最高峰クラス参戦まだ3戦目だ。開幕前からそのスピードに注目が集まっていたが、今回のレースでは誰も彼についていくことが出来ないほどのスピードを見せつけた。初めて乗ったRC16には苦戦を予想したというが、その後開幕までに大幅に乗りやすくなったバイクについてKTMの努力を労った。
ブラッド・ビンダー

ずっと夢見た結果を達成出来た

ブラッド・ビンダー

3度目のレースでずっと夢見た結果を得ることが出来ました。今まで支えてくれてチームに感謝したいですね。KTMは今回物凄いバイクを用意してくれました。

「最初はファビオ・クアルタラロを追っていましたが、彼が苦戦しているのがわかり、3周彼の後ろで走行した後に彼を抜いて、その後はフランコについていきました。フランコも苦戦しているのが見て取れたので、彼を抜いて前にいってみてどうなるかを見て見ようと思ったんです。」

その後の10周はクレイジーで、リアタイヤが終わっていたのもあり落ち着いて走ることを意識していました。序盤もとにかくコーナーエントリー、立ち上がりでタイヤを無駄に消耗しないように注意して走りました。残り3周でギャップは大きかったもののプッシュをして、最終ラップは念の為にブロックラインで走行しました。

ブラッド・ビンダー

チームと共に戦略を練ってレースに挑んだ

ヘレスではいろいろなミスをしました。序盤に接触をしたりグラベルに突っ込んだり。今回はとにかく誰かのペースでレースはしないと決めていたんです。この2戦でレース戦略についてしっかりと考えるようになり、チームと共にしっかりと戦略を練って挑んだんです。トップで走行出来たのは夢のようでしたし、さらにフランコとのギャップが広がっていったのも驚きでした。」

「タイヤの温存は過去2戦である程度学習出来ていました。今回のレースでは後半に自分のタイヤがまだ残っていたのでペースを発揮出来ましたが、これもどこまで保つのかわからない状態ではありました。ミスを出来るだけ避けて可能な限り慎重に走ったんです。」

昨シーズンの終わりに初めてRC16に乗った時は、これは大変なことになったと思いました(笑)しかしマレーシアで再びバイクに乗った際は違うバイクに思えるほど自然にバイクを操ることが出来ました。KTMはシーズンを通じて物凄い作業をしてくれたんだと思います。」
ブラッド・ビンダー

ここまでのバイクが出来上がるとは思わなかった

新しいバイクは本当に最高で、ここまで素晴らしいバイクが出来上がってくるとは思いませんでした。明日はKTMはテストを行うんですが、来週末に向けてさらに改善作業が出来ると思います。」

「今年は開幕前のカタールでレースが中止になることが決まりましたけど、自分はそこから開幕までの期間を使ってハードにトレーニングを重ねて、何度も映像を見てMotoGPバイクを理解しようと務めてきました。これが役立ったのかもしれませんね。Moto2バイクと比較すると電制制御、パワー、ブレーキなどが別物ですから。」

今週の序盤はスロットルに触れないくらいバイクが安定しなかったんですが、KTMのクルーがバイクをしっかりとセットアップしてくれました。この新型は信じられないようなバイクです。他のバイクより苦戦するところもありますが、優れている部分も大きいんです。
ブラッド・ビンダー

(Source: KTM)

(Photo courtesy of michelin)