感染力の強い新型コロナウイルス対策としては、移動回数を少なくし、厳しい検疫をパスした人とだけ顔をあわせることが重要になるが、Team SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)は全チームがカタールに残ることで、新たに新型コロナウイルスに感染するリスクを少なくする道を選んだ。
リスク回避のためだけではなく、カタールでの2連戦に備えてチーム一丸となって準備を進めること、移動、隔離によるストレスを軽減するという意味でも素晴らしい選択と言えるが、チームメンバー達は5週間連続で家族と過ごすことが出来なくなる。チャンピオンチームとしての責任と覚悟を感じさせる意思決定だろう。[adchord]
佐原伸一
「テスト終了から開幕戦を迎えるまで、チームの全員にカタールに残ってくれないかとお願いしました。これは各自が自宅に帰省、そこで家族や有人と時間を過ごす過程で、新型コロナウイルスに感染するリスクを最小限に抑えるためです。これにはジョアン・ミル、アレックス・リンスを含む、チームの皆が賛同してくれました。なんて素晴らしいチームなんだろうと感動しました。」
「ライダーを含む全員がカタールに残って開幕戦を迎えるのはTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)だけだと知らされた時、なんて素晴らしいチームなんだと実感しましたし、やはりTeam SUZUKI ECSTAR(チーム・スズキ・エクスター)がグリッド上で最も一体感のあるチームなのだと感じました。我々は新型コロナウイルスという難しい状況に、強固なグループ、ファミリーとして共に立ち向かってきたんです。」
「そして、ドルナとカタール政府の対応は素晴らしいです。本当に関心しましたし、こういう対応をしてくれるのはありがたいですね。我々の命を守り、将来に向けての希望を感じさせてくれるものです。」
ジョアン・ミル
「責任感ある行動だと思いましたので、カタールに残ることを選びました。渡航中に感染するリスク、誰かを感染させてしまうリスクがありますからね。自分自身、そして自分の愛する人達を守りたいと思いますし、今シーズンを最高の形で迎えられるように準備してくれているチームのためでもあります。」
「チームの皆がカタールに残って開幕戦の準備を行い、家族に会えないでいる中、自分だけが家族や友人と時間を過ごしていても、心が休まりません。それに実際のところ、カタールでは素晴らしいホテルに滞在して、素晴らしい待遇を受けていますからラッキーですよね。」
アレックス・リンス
「チーム全員がカタールに残ることで、さらに強固なチームの一体感を醸成できます。それにカタールに残って開幕戦を迎えることで、より安全に開幕戦を迎えることが出来ますし、落ち着いて開幕戦、そしてそこから続くレースのことを考えながらシーズン開幕に挑むことが出来ます。」
「この時間をつかってチームビルディングを行っていますが、普段こういったことは年間で1度か2度くらいしか出来ないものです。各人が家から離れ、家族と会えないでいることは、皆の努力によるものです。ですから、その代わりにチームに皆で出来る限り共にいる時間を楽しもうとしているんです。」
「ホテルの外に出たりホテルの共用エリアへのアクセスが出来ませんから、基本的には自分たちに割り当てられたスペース内で過ごしています。レストランやジム、サーキットにあるミニバイクのトレーニング施設などで過ごすことが多いですね。」
(Source: suzuki-racing)
(Photo courtesy of suzuki-racing)