本来的には優勝してファビオ・クアルタラロとの差を少しでも広げようという戦略だったフランチェスコ・バニャイアだったが、クアルタラロの転倒で優勝を狙う必要はなくなった。終盤に向けてフロントタイヤ左側の摩耗が予想以上だったこともあり、前をいくリンス、マルケスを追わずに確実に3位を獲得。これでマレーシアでタイトルを決める可能性が出てきた。[adchord]
リンス、マルクのほうが最後は明らかにペースがあった
フランチェスコ・バニャイア
「フロントデバイスが作動しなかったのは今後改善が必要です。スタートでデバイスが作動しないとウイリーが発生しやすくなったりして、危険なんです。」
「スタートで順位を落としましたが、リスクを冒して1周目にトップ3に順位を回復しようと思っていました。それからタイヤを温存しようと思っていたんです。でも終盤の6周ほどではフロントタイヤ左側のグリップが残っていませんでした。」
「左コーナーでは苦戦していましたがペースは悪くありませんでした。今日は本来は優勝を狙っていたんです。ファビオが転倒したことはピットボードでわかりました。ファビオが転倒したことでレース戦略は変わりましたが、いずれにしても良い結果でしたね。」
「ここまでフロントが摩耗するのは予想外でした。Ducatiはフロントタイヤはあまり厳しくならないバイクなんですが、最後はターン2でオーバーテイクされた時、この先でチャンスがあればオーバーテイクをしようと思っていました。今シーズンはすでに何度もミスをしていますから、リスクを取りたくなかったんです。」
「特にターン6は何度もフロントが切れ込んでいましたし、リンス、マルクのほうが最終ラップでは明らかにペースがありました。ですから彼らについていくことを目的としていました。マルクは優勝を狙っていましたが、リンスのほうがターン11からターン12にかけてトラクションがありましたね。」
「マレーシアではタイトルが決まる可能性がありますが、セッションごとに挑んでいきます。重要なのはレースを完走することですから、夏休み明けのレースのように、セッションごとに走行していき、フロントで完走したいと思います。」
「プレッシャーのことを考えると飲まれてしまうので考えないようにしています。落ち着いていつもどおりのやり方でレースに挑みたいと思います。」
「ファビオは苦しい状況だと思います。練習走行ではペースがありますがレースだと厳しい走りをしています。予選で前に出るのに苦戦しているように思えます。何が起きているかわかりませんが、ヤマハは問題を抱えているようです。タイヤなのかエンジンスピードなのか、苦戦をしているようですね。」
(Photo courtesy of michelin)