セパン公式テスト3日目はテスト当初と終盤に雨が降る展開となった。最終日にトップタイムを記録したのはVR46のルカ・マリーニで、タイムは1:57.889だった。2番手にはフランチェスコ・バニャイア、3位タイムをマーべリック・ビニャーレスが記録している。3日目は現時点でタイムアタックを行った選手が多かったが、雨も降った今回のテストで各チームのスケジュール消化状況は異なるため、タイムはあくまで参考タイムと捉えるべきだ。[adchord]
セパンオフィシャルテスト 3日目結果
セパンオフィシャルテスト 総合結果
ホンダ
マルク・マルケスは今回のテストで4台のバイクに乗っていたが、最終日は3台で、1台にはカバーがかかったままだった。2台の2023年型は異なるシャーシとなっており、カバーがかかっていたバイクは実験的なフェアリングをまとった車体であった。マルク・マルケスのこの日のタイムは10番手タイムで、ジョアン・ミルは12番手となり、RC213Vへの適合を進めている。この日アレックス・リンスは19番手、中上 貴晶は21番手でテストを終えている。
ヤマハ
フランコ・モルビデッリはファビオ・クアルタラロがバレンシアでテストしていた大型のエアロパッケージをテスト。なお、ファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデッリ共に2023年型エンジンには満足しているようだ。今回は雨の影響もあって予定していたシャーシ、スイングアームなどのテストは不十分の様子だ。
なおヤマハは新品タイヤでタイムが出にくい状況のようで、これはシーズン開幕までの大きな課題となりそうだ。なお、ファビオ・クアルタラロは19位、フランコ・モルビデッリは20位でテストを終えた。
Ducati
フランチェスコ・バニャイアは新しいフェアリングのテストを引き続き行っているが、グランドエフェクトフェアリングではなくダウンウォッシュダクトと呼ばれるタイプを好んで使用しているようだ。チームメイトのエネア・バスティアニーニはグランドエフェクト、ダウンウォッシュ両方をテスト。エネア・バスティアニーニは4位タイムとなっているが、ポテンシャルの75%程度の走行だと語った。
Pramacのホルヘ・マルティンは2023年型エンジンを試しており、5位タイムを記録。ヨハン・ザルコはグランドエフェクトフェアリングを試しつつ16位でテストを終えた。トップタイムを記録したルカ・マリーニは完成度の高いGP22でのタイムとなる。チームメイトのマルコ・ベッツェッキは8位、ファビオ・ディ・ジャンアントニオは7位、アレックス・マルケス9位でテストを終えた。
アプリリア
最終日にアレイシ・エスパルガロとマーべリック・ビニャーレスは2023年型のエアロパッケージを使用。これによってタイムを向上させている。マーべリック・ビニャーレスは56周を走り込んでタイムは1’58.036となった。アレイシ・エスパルガロはこの日を6番手とし、現時点でのテストの内容に満足しているようだ。
アプリリアへの乗り換えを果たしたRNFの2人はラウル・フェルナンデスが11番手を記録。これは彼がKTMで2022年のマレーシアGPで記録した予選タイムを1秒以上速いタイムだ。なお、ミゲル・オリヴェイラは引き続きタイムアタックではなくバイクを理解する作業を継続。この日は17番手タイムだった。
KTM
ブラッド・ビンダーは新しいエアロパッケージをテスト。14番手となった。ジャック・ミラーは引き続きエアロパッケージのテストも継続、18位でテストを終えた。
GASGAS
ポル・エスパルガロはKTMが試していた新型エンジンを試したようで、アウグスト・フェルナンデスは新型シャーシで走行。ポル・エスパルガロは13番手、フェルナンデスは22番手となった。
次回のテストは3月11日、12日にポルトガルで開催される。
(Photo courtesy of michelin)