レッドブルKTMファクトリーレーシングのダニエル・サンダースが、過酷な48時間クロノステージを制し、総合リードを12分以上に拡大した。ルチアーノ・ベナビデスは安定した走りで6位に入り、ケビン・ベナビデスも無事にステージを完走して27位。ラリー2クラスに参戦するエドガー・カネットは総合10位でフィニッシュし、ラリー2のクラスリーダーに立った。
48時間クロノステージの後半もサンダースが圧倒的な走りを披露
48時間マラソンステージの最終日は、砂丘と難解なナビゲーションがライダーたちを苦しめた。チームのサポートなしで夜を明かした後、ダニエル、ルチアーノ、エドガーは「ブレークポイントE」から330kmの計測区間に挑み、ケビンは「ブレークポイントD」からさらに18kmを追加走行した。
サンダースは前日の時点でリッキー・ブラベックに40秒差でリードしており、その差を広げるべく積極的に攻めた。7番手スタートのサンダースは、早々に前を行くライダーたちに追いつき、150km以上にわたりタイムボーナスを稼ぎながらルートを開拓。計測区間を他を圧倒するタイムで走破し、総合リードを12分以上に広げた。
ダニエル・サンダース
「柔らかい砂丘を切り開いていくのは本当に大変でした。最前列でラインを作りながら走るのは疲れるし、ダストも大きな課題でした。でも他のライダーたちと競り合いながら走るのは楽しいです。今日は短めのステージだったから体力を回復させることができました。ここまでの結果には満足しているし、明日ステージをオープンするのが楽しみですね。」
ルチアーノ・ベナビデスが堅実な走りで6位フィニッシュ
ルチアーノ・ベナビデスは、800km地点で4番手タイムを記録するなど安定したペースを維持。難解なナビゲーションと厳しいダスト条件にも対応し、総合順位でも6位を守った。
ルチアーノ・ベナビデス
「48時間クロノステージが終わってほっとしています。初日に少し転倒してハンドルバーを壊してしまい、ロングディスタンスがさらに厳しくなっています。それでも後半はライダーたちとグループで走れて、少し楽になりました。バイクの調子も自分の体調も良いですが、ダストが本当に厄介ですね。」
ケビン・ベナビデス、着実な走りでステージ完走
ケビン・ベナビデスは348kmの計測区間を約4時間で走破し、総合27位でステージを終えた。怪我から復帰したばかりのケビンにとって、このステージは大きな精神的・肉体的試練となった。
ケビン・ベナビデス
「本当に過酷なステージでした。両日とも柔らかい砂丘が多くてバイクを押す場面もありました。947kmもの距離を2日間でカバーしたのは驚きです。精神的にも大きな挑戦でしたが、チームの支えに感謝しています。最後まで走り抜けたいという気持ちが強いです。」
エドガー・カネット、ラリー2クラスのリードを奪取
19歳のエドガー・カネットは、ラリー2クラスでのリーダー争いを制し、総合10位に浮上。ブレークポイントEに到達したわずか21人のライダーの1人として、その実力を証明した。
エドガー・カネット
「この長いステージを走り切れて嬉しいです。ここまで長いステージを走ったのは初めてですが、転倒も迷うこともなく完走できたのが嬉しいです。しっかり回復して、この後のレースに備えます。」
暫定結果 – 2025ダカールラリー第2ステージ
1位 ダニエル・サンダース(豪州)、KTM、11:12:13
2位 スカイラー・ハウズ(米国)、ホンダ、11:19:50 +7:37
3位 トシャ・シャレイナ(スペイン)、ホンダ、11:19:54 +7:41
4位 アドリエン・ヴァン・ベヴェレン(仏)、ホンダ、11:20:58 +8:45
5位 ロス・ブランチ(ボツワナ)、ヒーロー、11:22:15 +10:02
暫定総合順位 – 2025ダカールラリー(第2ステージ終了時点)
1位 ダニエル・サンダース(豪州)、KTM、16:10:31
2位 スカイラー・ハウズ(米国)、ホンダ、16:23:07 +12:36
3位 ロス・ブランチ(ボツワナ)、ヒーロー、16:23:11 +12:40
4位 トシャ・シャレイナ(スペイン)、ホンダ、16:23:19 +12:48
5位 リッキー・ブラベック(米国)、ホンダ、16:25:40 +15:09
(Photo courtesy of KTM)