カワサキBbKRT(Bimota by Kawasaki Racing Team)は、2025年のワールドスーパーバイク選手権(WorldSBK)に向けた最初の主要テストセッションを、1月22日と23日の2日間、ヘレス・サーキットで実施した。正規ライダーのアクセル・バッサーニとアレックス・ロウズは、それぞれ総合5位と10位でテストを終えた。BbKRTプロジェクトは、ワールドSBK仕様の新型KB998リミニマシンを携え、今回3度目となるヘレスでのトラックテストを行った。このテストでは、シーズン開幕に向けて4気筒マシンの最終的なベースセットアップに近づくことを目的としていた。
アレックス・ロウズとそのクルーは、ドライコンディションの中で新しいライディングポジションと燃料タンクのパッケージの調整に集中。一方、アクセル・バッサーニのチームは、ドライとウェットの両コンディションでバイクセットアップの改善を進めた。テスト両日は強風が吹き、ライダーとチームの判断に大きな影響を及ぼした。
初日は夜間の雨による湿った路面から始まり、天候は概ねドライに。2日目は終日ウェットコンディションとなり、ロウズは走行を見合わせた。一方、バッサーニはウェットでの初走行を実施し、貴重なデータを収集。また、テストライダーのシャビ・フォレスが同日に走行を行い、追加の情報を提供した。
アレックス・ロウズ
「バイクに再び乗れるのは嬉しいですね。正直なところ、すぐにペースを掴むことができ、自分でも驚いています。湿った路面がまだ少し残っていましたが、バイクの感触は良かったです。ピットを2度出た後、本格的なテストモードに入りました。今回は燃料タンクやライディングポジションの新パーツをテストし、それに慣れるまで少し時間がかかりましたが、最終的には快適に感じられるようになりました。新しいタンク、シート、ポジションが確認できたので、2~3歩前進できたと感じています。今日は風が強かったため、初日の4時間だけを利用しましたが、それでも重要な作業を完了できました。次のポルティマオでさらに作業を進めたいと思います。」
アクセル・バッサーニ
「2日間のテストは良い結果でした。両日とも半日だけの走行でしたが、重要なデータを多く収集できました。特に2日目は、ウェットでの初めての走行となり、多くの学びがありました。初日のドライは風が強く厳しい条件でしたが、バイクのベースセットアップは悪くありませんでした。ラップタイムは速くはありませんでしたが、遅くもなかったです。我々にとっては毎日が重要で、どこを改善すべきかを理解することが大事です。まだリアのフィーリングが理想的ではないので、次のポルティマオテストでその改善を目指していきます。」
ペレ・リバ(アレックス・ロウズのクルーチーフ)
「ルールに従い、テスト日数を慎重に管理しながら、1日分のドライテストを実施する予定でした。アレックスと初日は4時間だけの走行でしたが、強風の中でテストアイテムを評価し、重要な方向性を見出しました。ウェットの最終日はロウズを走らせず、フォレスにデータ収集を任せました。全体的にはポジティブなテストでしたが、次のポルティマオでさらに進展を目指します。」
マルセル・ダンカー(アクセル・バッサーニのクルーチーフ)
「新しいバイクとアクセルの経験はまだ浅いですが、今回のテストで大きな進歩を遂げました。カワサキとビモータが求める素材を迅速に準備し、効率的な4時間の走行ができました。特にウェットでのデータ収集は非常に貴重でした。今後のテストでさらなる学びを得たいと思います。」