優勝を狙っていく姿勢は変わらない
フランチェスコ・バニャイアは、開幕戦を迎える喜びを語りながらも、タイでの開幕には違和感を覚えていると述べた。プレシーズンではエンジン仕様の決定が重要課題となったが、Ducatiは高いパフォーマンスを発揮しているエンジンを継続使用することを決定。一方でブレーキング面には改善の余地があり、マルク・マルケスと共に有意義な作業ができたと評価した。
優勝を狙う姿勢は変わらないが、状況を見極める重要性を強調。予選での後追いについてはマルケスと特に合意はないとしつつ、同じガレージを共有する以上、互いに隠し事はないと語った。ライバルとしては、アプリリアのマルコ・ベッツェッキやKTMのペドロ・アコスタを挙げ、Ducati勢全体の強さにも言及。
また、ホルヘ・マルティンの負傷について「アンラッキーだった」とし、焦らず回復するようメッセージを送ったことを明かした。将来を見据え、無理せず復帰してほしいと願っている。
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フランチェスコ・バニャイア
「冬の間の休みは年々短くなっていると感じていますし、カタールではなくてタイで開幕することについては不思議な気分ですね。しかし開幕を迎えてライバルと共にグリッドで写真を撮影する経験はやはりいいですね。シーズンが再びスタートするということは良い気分ですね。」
「テストでは多くの内容がありましたし、エンジンの仕様決定は重要な内容でした。今回は今まで素晴らしい性能を発揮しているエンジンを継続して使用する決定をしていますが、ブレーキング面については課題があります。GP24のエンジンはまだ改善が出来ると感じていますから、マルクと共に良い作業が出来たと思います。彼とはエンジニアに送ったコメントも非常に似ていましたし、これがエンジニアにとっても役立ちますし、他のDucatiライダーにとっても役立つでしょう。」
「開幕戦で優勝することが出来ればそれがベストです。しかし状況によっては落ち着いて挑んだほうが良いことがあると学びました。いずれにしても状況をしっかりと理解してチャンスがあれば優勝を狙っていきます」
「予選での後追いについてはマルクと何かしら話して合意に至っているわけではありません(笑)ただガレージを共有していますから、互いに秘密はありません。自分達はチャンピオンシップ優勝を共に狙う立場ですし、チームがチャンピオンシップ優勝することが目標です。この目標に向かってトライしていきますし、いきなりこのラウンドからそういった戦略が発生するとは思いません。」
「まずは開幕戦は新しいバイクを理解していくことが重要なんです。他のメーカーの接近を許そうとは思っていませんから、チームとしてバイクの戦闘力を高めていきたいと思っています。レースにおいては優れたほうが優勝する結果になるでしょう。」
「テストでのデータやタイムから判断すると、アプリリアのマルコ・ベッツェッキが強いだろうと思っています。また、フランコ・モルビデッリ、アレックス・マルケスもスピードがあるでしょう。現時点で今年のタイトル争いのライバルが誰になるかはわかりません。コンスタントにスピードを発揮するのが誰かはわかりません。ただし、すべてのDucatiのライダーが強いですし、アプリリアのマルコ・ベッツェッキ、KTMではアコスタが優勝争いに絡んでくると予想しています。」
「バイクのベースは昨年ここで戦ったものと変わりません。しかしバイクのスイングアームは異なっています。今後は新しいフレームなどを試していくと思いますが、重要なことは明確なベースがあること、そこから作業を進めていくことが出来るということですね。」
「マルクは非常に戦闘力がありますが、レースの中でも強いでしょう。しかし2016年のアルゼンチンのように、チームメイト同士が潰し合うようなレースにはしたくありません。シーズンを通じてどうなっていくかですが、すべての状況に対応していきたいですね。」
「マレーシアテストではホルヘ・マルティンの転倒はアンラッキーでした。あのテストで2回転倒していますし、その後にフィジカルの確認の転倒も彼がいるアンドラでは気温は1℃程度だったでしょう。こういう時の転倒は大きなものになりがちです。彼がフルに回復するには多くの時間がかかるでしょう。」
「ホルヘ・マルティンの不在は本当に残念です。自分も彼にメッセージを送っており”回復は急ぐ必要はない” ”将来的にさらに素晴らしい未来が待ち受けている”ということを伝えています。時には焦らずに我慢することも重要だと思います。」
(Photo courtesy of michelin)