サンマリノGPに関するミシュランタイヤの決勝レースリリースをお届けします。今回はドライコンディションの金曜、土曜に続いて、激しい雨となった決勝レースとなりました。決勝レースでは全てのライダーが前後ソフトのPower Rainタイヤを履くという選択をしましたが、これはミシュランがMotoGPに復帰して初めてのことだそうです。
ミシュランPower Rainタイヤが本日ミサノサーキットで行われたサンマリノGPにおいて使用され、マルク・マルケスが難しいコンディションを征して優勝しました。
激しい雨がレース開始まで降っており、4,226mのサーキットで開催された28周のレースは厳しいウェットコンディションで行われました。ポールポジションにはマーべリック・ビニャーレスがおり、全てのライダーがミシュランPower Rainのソフトを前後に選択。全てのライダーが同一のタイヤを選択したのは、昨年ミシュランがMotoGP世界選手権に復帰してから初めてのことです。
まずレースをリードしたのはホルへ・ロレンソで、彼はタイヤによって自信を得て後続との差を開きます。残念ながら厳しいコンディションによってロレンソは7周目に転倒。ロレンソはレースのリードをダニロ・ペトルッチに譲ります。その背後にはマルク・マルケスとアンドレア・ドヴィツィオーゾが接近していました。
20周目からペトルッチとマルケスはレースを引っ張る中で代わる代わるファステストラップを記録。これはレースが進む中でのミシュランタイヤのコンスタントさ、耐久性を物語っていたと言えるでしょう。マルケスは残り2周となった時点で(最終ラップの直前)ペトルッチを交わし、すぐさま差を広げ、そのままファステストラップを記録。これでマルケスは今シーズン4勝目を達成し、同時にチャンピオンシップスタンディングにおいてもトップとなりました。ペトルッチは2位を獲得するとともに、独立チームのライダーとして1位を獲得しました。3位は今までチャンピオンシップをリードしていたドヴィツィオーゾが獲得しています。
酷い天候にも関わらず、トラックサイドには96,324人の観客が詰めかけました。観客は23名のライダーがトリッキーで要求の厳しいコンディションでプッシュしたレースを堪能しました。各ライダー達は非常に濡れたトラックでミシュランのタイヤに全幅の信頼を置き、280km/h以上でトラックを疾走しました。
ライダー同士の戦い、そして天候との戦いはグリッド全体で繰り広げられ、ビニャーレスがミケーレ・ピッロを退けて4位を獲得。ジャック・ミラーが6位、スコット・レディングは7位となりました。アレックス・リンス、ジョナス・フォルガー、ブラッドリー・スミスが、8位から10位を獲得しています。
ミシュランにとって次が3連戦前の最後のヨーロッパでのレースとなり、MotoGPパドックは9月24日にスペインのアラゴンで開催されるMotoGP第14戦へと向かいます。ここでもタイトル争いは非常に拮抗した状態だと言えるでしょう。
マルク・マルケス
「ドライコンディションの週末の前半は、適切なリアタイヤを選ぶのが難しかったですね。3つのタイヤのパフォーマンスがどれも似ていて、それぞれが素晴らしい働きをしていたんです。日曜はすべて状況が変化してレインコンディションとなり、正直に言うとMoto3とMoto2のレースを見た後で、数多くの転倒があったことでもの凄く心配になっていたんです。トラックも非常に滑りやすい状況でしたが、ミシュランのタイヤは非常に良い形で機能しました。特にブレーキングポイントでは素晴らしかったですね。非常に難しいレースでしたが、常に状況をコントロール出来ていると感じていましたし、タイヤは沢山の警告を与えてくれました。この25ポイントは将来に非常に重要になりますから嬉しいですね。」
テクニカルディレクター ニコラ・グベール
「ミサノの雨は今週末で一番大きな出来事でした。ここには数週間前にテストで良いテストが出来たタイヤを持ち込みました。しかしトラックコンディションが前半2日悪かったため、ライダー達はテストのようなパフォーマンスを発揮することが出来ませんでした。タイヤがいかに機能したかという事に関して嬉しく思っていますし、全てのライダーがレースに備えて明確な戦略を持っていました。今日は雨が激しく降っていましたから全てが変わってしまいましたが、その代わりにレインタイヤが活躍することが出来ました。今朝に全てのライダーがウェットコンディションでウォームアップが出来たことが良かったと思っています。ここで皆データを得て、レースに向けてのセットアップの情報を得ることが出来たでしょう。」
「今日は非常に寒く、トラックが濡れていたので、全員が選択した前後ソフトというのは明確な選択だったと言えるでしょう。コンディションは非常に難しく、その中で皆が夢中になるレースが展開されたということは、我々のタイヤが提供出来たグリップによるものと言えるでしょう。ファステストラップが何度も記録され、最終的には最終ラップで最速ラップが記録されたことは、ウェットもドライも関係なく、我々の全てのタイヤが提供出来た優れた耐久性によるものと言えるでしょう。これからアラゴンに向かいますが、これもまた新たな挑戦となりますが、我々が今シーズン常に証明しているように、ミシュランは行先に何が待ち構えていても臆することはありません。」
(Photo courtesy of michelin)
<ミシュラン プレスリリース>