ミシュランは、そのMotoGPタイヤがサンマリノの週末のレースにおいて限界まで性能を発揮し、マルク・マルケスが優勝し、チャンピオンシップにおけるリードを拡大するのを見届けました。
週末を通じてライダー達はMICHELIN Power Slickから最適なパフォーマンスを引き出そうとしていました。4,226mのトラックは最近路面改善の処理が施され、これによってトラック表面は週末を通じて滑りやすく、前後タイヤにとってグリップが良くないコンディションでした。(※路面をサンディングしたせいで、雨が振らないとダストが落ちきらない)このコンディションの中ミシュランの技術者達は担当するライダー達をサポートし、難しいコンディションにおけるアドバイスを行いました。
今日のレースは温かいコンディションで開催され、外気温は26℃、トラック温度は39℃となりました。これによりトラックのグリップが非常に低くなり、22名の選手の多くがミディアムフロント、リアを27周のレースに向けて選択。ポールセッターのマーべリック・ビニャーレスが序盤のレースを2周リードしますが、すぐにファビオ・クアルタラロとマルク・マルケスから激しいプレッシャーを受けます。
ファビオ・クアルタラロは3周目からレースをリード。最終ラップまで走行しますが、マルケスがアタックをしかけます。ファビオ・クアルタラロはすぐさまマルケスを抜き返しますが、最終的にマルケスが前に出て優勝。チャンピオンシップにおいてリードを拡大しました。ファビオ・クアルタラロは2位、独立チーム1位となり、ルーキー・オブ・ザ・イヤーのリードをさらに拡大。
3位はマーべリック・ビニャーレス、4位バレンティーノ・ロッシ、イエローに覆い尽くされた観客席は動員数96,212人を記録。フランコ・モルビデッリが5位、アンドレア・ドヴィツィオーゾが6位、ポル・エスパルガロは7位を獲得。ポル・エスパルガロは昨日の予選でKTMのドライコンディションにおける最高結果となる2位を獲得しています。8位はジョアン・ミル、9位ジャック・ミラー、10位ダニロ・ペトルッチとなりました。
ミシュランはこの後スペインに向かい、2周連続となるレースに備えます。モトランド・アラゴンではミシュランはタイトルスポンサーとなり、9月22日に開催されます。
今週末はMotoE初のダブルヘッダーとなりました。18名のライダーは土曜と日曜にレースを行い、アレックス・ディ・アンジェリスがポールポジションを獲得、マッテオ・フェラーリ、シャビ・シメオンが2位、3位となりました。土曜のレースではディ・アンジェリスが素晴らしいスタートからレースをリード、シメオンが後方よりプレッシャーを与えます。その後フェラーリがトップに立ってシーズン初優勝を記録。エクトル・ガルゾが2位、シャビ・シメオンが3位を獲得しました。
日曜のレースはフェラーリがトップを快走。フェラーリはそのまま2勝を上げ、激しいバトルを制したガルゾが2位、マティア・カサデイが3位、初表彰台を獲得。これでチャンピオンシップトップはフェラーリ、2位ガルゾ、3位スミスとなっています。
次回のMotoEワールドカップは11月16日、17日のバレンシアラウンドで開催となり、この第5戦、6戦で初の2輪による持続可能なエネルギーを使用したレースのシーズンが終了します。
マルク・マルケス
「今日はタフなレースでした。タイヤがコンスタントだったので常に最大の力でプッシュ出来たんです。ですからフィジカル面で非常にタフでした。ファビオとは素晴らしいバトルが出来ました。幸運にも自分とファビオはミディアムフロントを選択しており、これが正しい選択でした。昨日はハードフロントを使用していましたが、いずれのタイヤもしっかりと機能しました。ミディアムを選択したのはこれでさらに良い走りが出来ると感じたからです。ミシュランのテクニシャンであるクレメントと共に良い作業を進め、ミディアムがレースに向けて最適であるという結論になりました。おかげで最高の形でレースをスタート出来ました。」
マッテオ・フェラーリ
「ホームGPでの2勝は本当に嬉しいですね。初優勝をミサノで上げることが出来たのは本当に嬉しいですし、2連勝出来たのは最高です。練習走行の中でバイクとタイヤの理解を深めました。レース1ではフロントグリップが素晴らしい中、リアのグリップが低く難しい状況でした。しかしラップタイムは素晴らしかったと思います。日曜はトラック温度も低く、路面も良くなっていたのでグリップが高くなりました。ですからフィーリングも良く昨日からのデータもあり、戦略を変えて挑みました。土曜は数名非常に速いライダーがいましたので、序盤3周でプッシュしてレース終盤までそういった走りを続けました。チーム、スポンサー、ミシュランとファンに感謝したいですね。ホームでの2連勝は最高の気分です。」
2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ
「色々なことを考えても今週末は非常に要求が多い週末でした。トラックコンディションも先月のテストより難しくなっていました。しかしレースウィークで路面にタイヤが乗っていけばコンディションは改善していくと思っていました。全てのミシュランクルーが全力を尽くしてくれたこと、そして懸命に作業してくれたことに感謝します。また難しい路面にも関わらず、ミシュランタイヤを信用して限界までプッシュしてくれたライダー達にも感謝したいですね。今週末から多くの情報を持ち帰り、来年この路面におけるタイヤの方向性決定に役立ってくれることでしょう。この後はアラゴンに向かいますが、このトラックは特別な注意が必要です。競争力を発揮出来るタイヤを投入したいと思いますし、高速タイムを追求することが出来るでしょう。」
「MotoEでは2つのエキサイティングなレースが展開されました。持続可能なエネルギーによるレースがポジティブで素晴らしい競技となることを証明したと言えるでしょう。タイヤはこのコンディションの中で素晴らしい働きをしました。特にレース2ではトラック温度が僅かに低かったんです。この選手権にタイヤを供給出来ていることが嬉しいですし、最終戦となるバレンシアを楽しみにしています。タイトル争いはまだ多くの可能性を秘めています。ライダー達が限界までプッシュ出来るように、彼らのバイクとサーキットに合ったタイヤを供給したいと思っています。」
(Source: michelin)
(Photo courtesy of michelin)