2025年FIM MotoGP世界選手権の第21戦、カタール航空グランプリ・オブ・ポルトガルが、11月7日から9日にかけてポルティマオのアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットで開催される。シーズン最終戦のバレンシアGPを1週間後に控える中、ミシュランは2024年と同一のタイヤ配備を維持し、パフォーマンスと一貫性の両立を図る。

ミシュラン、2025年も2024年仕様を継続
昨年のデータ分析とライダー・チームからのフィードバックを踏まえ、ミシュランは2025年もタイヤ構成を変更せず継続する判断を下した。これは、同サーキット特有の高低差や負荷の大きいレイアウトにおいて、昨年の配備が十分な性能を発揮したためである。
タイヤアロケーション
- フロント(対称構造):ソフト/ミディアム/ハード
- リア:ミディアム、ソフト(非対称構造・右肩補強)
この構成は、ターン1での下りブレーキング、長時間荷重のかかる高速コーナー、逆バンクでのトラクション確保など、ポルティマオ特有の要求に応えるものとなっている。
2024年実績に基づく戦略的選択
2024年のスプリントでは、フロントにハード、リアにソフトを選ぶライダーが多く、決勝レースではフロントにハード、リアにミディアムという組み合わせが主流だった。この構成は、タイヤの安定性と信頼感が高く評価され、2025年においても基準となる選択肢とされている。
ピエロ・タラマッソ(ミシュラン・モータースポーツ 二輪マネージャー)
「我々は自信と強いモチベーションを持ってポルティマオに臨みます。たとえタイトル争いが決着していたとしても、我々の集中は変わりません。ポルティマオは見た目にも走行的にも非常にダイナミックなサーキットで、ライダーからの評価も高い一方、タイヤにとっては極めて技術的な難所でもあります。」
「下り坂でのハードブレーキング、スピードレンジの高いフロウコーナー、ブラインド加速区間、そして正確なトラクションが求められる区間が連続し、あらゆる性能が一貫して発揮される必要があります。」
「昨年の配備は、スプリント・決勝ともに期待通りの性能を示しました。そのため、2025年もまったく同じ構成を採用しています。開催時期が春から秋へと移行しましたが、分析によれば気候条件に大きな違いはないと見ています。」
「また、MotoE最終戦では、パフォーマンスと環境責任の両立をミシュラン技術で実証する機会にもなります。今後は他カテゴリーでも持続可能な技術革新を継続していきます。」
MotoE:100%電動バイクシリーズの最終章
今大会では、FIM MotoE™世界選手権の最終2レースが行われ、世界タイトルが決定する。全電動ドゥカティ車両は、再生素材含有率:フロント56%、リア58%の専用MICHELIN Powerタイヤを装着。サステナビリティと競技性の両立が追求されてきた。現在のランキングリーダーはザッコーネだが、カサデイとフェラーリもタイトル獲得の可能性を残しており、最後まで緊張感のある展開が予想される。
MotoGPスケジュール(現地時間)
- 金曜
- FP1:10:45〜11:30
- プラクティス(Q2進出決定):15:00〜16:00
- 土曜
- フリープラクティス:10:10〜10:40
- Q1:10:50〜11:05
- Q2:11:15〜11:30
- Tissotスプリント(12周):15:00開始
- 日曜
- ウォームアップ:09:40〜09:50
- 決勝(25周):13:00スタート
MotoEスケジュール(現地時間)
- 金曜
- FP1:08:30〜08:45
- プラクティス:12:35〜12:50
- 予選
- Q1:17:00〜17:10
- Q2:17:20〜17:30
- 土曜
- レース1(7周):12:15
- レース2(7周):16:10
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。