アラゴンGPに関するミシュランの決勝レースリリースをお届けします。今回はチャンピオンシップが大きく動いたレースとなりましたが、これからの3連戦はさらにチャンピオンシップが大きく動くでしょう。しかし、輸送の問題からタイヤを3連戦前に用意しないと行けないというのは大変ですね。

ミシュランはMICHELIN Power Slicksをスペインで開催されたアラゴンGPに供給し、マルク・マルケスがレースにおいて優勝。MotoGP世界選手権でトップで首位に立つのを見届けました。

全てのコンパウンドのフロント用MICHELIN Power Slicksが今日のレースでは使用されました。これはミシュランがレースウィークを通じて、全てのライダー達にいかなるコンディションにも対応するタイヤを供給していたことを証明しています。

金曜日がウェットコンディションであったことから、ドライセッションの時間が限られており、ライダー達にとってスタート直前まであらゆるタイヤ選択の可能性がある状況で、気温が上がるにつれてグリッド上でも最後のタイヤ交換を行う姿が見られました。前後タイヤに用意された3種類のオプションによって、全てのチームはどのタイヤが良いかを計算し、これらのタイヤはライダー達に最適なパフォーマンスを与え、フィールドを埋め尽くしたファンたちに白熱したバトルを提供しました。

ポールポジションからスタートしたのはマーべリック・ビニャーレスですが、彼はすぐに抜群スタートをしたホルへ・ロレンソに交わされます。ロレンソはホールショットを奪いレースをリードします。ロレンソはミディアムのMICHELIN Power Slicksをフロントに、リアにソフトを履いており23周のレースを15周リードしました。

ロレンソの後にはマルク・マルケス、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、そして右足の骨折から僅か24日でレースに復帰したバレンティーノ・ロッシが続き、トップ争いを繰り広げました。ロレンソは16周目に前後ハードタイヤを履くマルケスによって交わされます。マルケスは一度トップに立つとそのままプッシュを続け、後続に1秒近くの差をつけて優勝。これによってマルケスはチャンピオンシップを16ポイントリードして首位に立ちます。ダニ・ペドロサは6番手グリッドからスタートしましたが、マルケスに続いて2位を獲得。マルケスを追う中でペドロサはファステストラップを記録。ペドロサは前後にミディアムタイヤを選択しましたが、一度タイヤに十分な熱を加えた後は高速ラップを記録し、順位を上げていきました。ロレンソはこの2人に続いて3位を獲得。トップ3のライダー達が選択したタイヤがソフト、ミディアム、ハードと異なっていたことが、ミシュランがこのレースに最適なタイヤを供給していたことを証明していると言えるでしょう。

今日のレースは暖かく晴れたコンディションで開催され、アラゴンサーキットの決勝レースには1日の来場者数としては記録的な数値である70,541人を記録。気温は27℃まで上昇、トラック温度は40℃となりました。レース全体では様々なバトルが展開され、全体に渡って素晴らしい興奮をもたらしました。トップ3に続いてゴールしたのはポールポジションを獲得したマーべリック・ビニャーレス。彼からやや遅れて5位を獲得したのはバレンティーノ・ロッシでした。6位、そして独立チームトップのライダーとなったのはアレイシ・エスパルガロで、これは彼にとってのシーズンベスト記録タイとなります。7位を獲得したのはアンドレア・ドヴィツィオーゾで、彼はチャンピオンシップ順位を2位としました。8位アルバ・バウティスタ、9位はヨハン・ザルコで、彼は独立チームトップの位置、そしてルーキー・オブ・ザ・イヤーの足元を固めています、トップ10最後の10位となったのはポル・エスパルガロでした。

ミシュランとMotoGPパドックは、この後3連続の所詮となる10月15日の日本GP、もてぎに備えます。その後は南半球にオーストラリアに向かい、その次週にマレーシアへと向かいます。この3連戦はタイトルを決めるのにおいて重要な戦いとなりますが、トップ4名のポイント差は56ポイントで、最大で100ポイントが獲得出来ることから、まだまだチャンピオンシップは接戦と言えるでしょう。(※原文のまま翻訳していますが、3連戦で獲得出来るポイントは最大75ポイントのはずです。)

マルク・マルケス

「今週は金曜に雨が降ったせいで、全てのミシュランのタイヤをしっかりと試す事が出来なかったので、今日は本当に難しいレースでした。あまり多くの周回が出来ず、レース後半位タイヤがどのような状態になるかの確認があまり出来なかったんです。ですから、ソフト、ミディアム。ハードのタイヤがそれぞれどのように機能するかを理解していたライダーはいなかったでしょう。ただ、自分達は自分達のスタイルを信じていたのでプッシュを続けました。ですから自分は今回ハードを選択したんです。リアはレース全体を通じてしっかりと機能しましたが、フロントは少し問題がありました。というのも左サイドは完璧だったんですが、右側を暖めるのが少し難しく、何度かタイヤが警告を発していました。最終的には上手くコントロール出来、今日は勝利に関して嬉しく思っています。」

テクニカルディレクター ニコラ・グベール

「今日はミシュランがやろうと思っていることをしっかりと証明出来た1日でした。ライダー達に、バイク、ライディングスタイルに関わらずあらゆる選択肢を提供するということがミシュランの意図なんです。ですから全てのコンパウンドであるソフト、ミディアム、ハードのリア、そしてミディアム、ハードのフロントタイヤを表彰台で見ることが出来たことは、レギュレーションの中で競争力の高いタイヤを供給するというミシュランのフィロソフィーを表していると言えるでしょう。金曜の天候のせいで2つのドライセッションがなくなってしまい、チームにとってはいつも通りの十分なデータ収集の時間が無かったことを意味します。ただチームはミシュランのテクニシャン達と密接に作業を進める中で、しっかりとした情報を元に適切なタイヤを選択出来ました。我々は常にベストのソリューションを提供しようとしています。これは今週のようにトラックでのテスト時間が限られていても同様です。全てのライダー達は自分達の経験に基づいて今回のタイヤ選択が出来たでしょうし、彼らのミシュランの製品への信頼が現れていたように思います。これからは常に自分達にとっては大変な3連戦へと向かいます。というのも、輸送の問題があるので我々はタイヤの選択を事前に終えておく必要があるんです。ただ我々も準備は出来ていますし、ライダー達が今年の接近したチャンピオンシップを続ける為に必要なタイヤを供給する準備が出来ています。」

(Photo courtesy of michelin)

<ミシュランタイヤ プレスリリース>