ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリの気温とともにペースも上昇。ピレリ・エミリア=ロマーニャラウンド初日、スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)はニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ドゥカティ)が金曜最速となる1分32秒722をマーク。トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム)に0.190秒差をつけた。両タイトル争いのライバルは一日を通して最速タイムを競り合い、FP1はラズガットリオグル、FP2はブレガが制する展開となった。

ブレガがペースを掌握
FP2で1分32秒722の最速タイムを叩き出したブレガは、タイトルリーダーとしてラズガットリオグルに約0.2秒差をつける堂々の走り。両者は3番手以下に大差をつけた。
ルーキーのヤリ・モンテッラ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)はFP2で鮮烈な3番手に入り、総合4位となった。1分33秒640を記録したものの、総合3番手はFP2で4位だったアルヴァロ・バウティスタ(Aruba.itレーシング・ドゥカティ)がキープ。モンテッラとの差はわずか0.014秒だった。
ダニーロ・ペトルッチ(バルニ・スパーク・レーシングチーム)はブレガのタイムからちょうど1秒遅れの6番手。アンドレア・イアンノーネ(チーム・パタ・ゴーイレブン)は1分33秒847で復帰戦初日をトップ10入りで締めた。スコット・レディング(MGM BONOVOレーシング)はFP2で一時トップ10圏内を走行したが、最終的に14位。ライアン・ヴィッカーズ(モトコルサ・レーシング)がそれに続いた。サム・ロウズ(ELFマークVDSレーシングチーム)は13位だったが、FP2では電気系トラブルによりタイム計測ができなかった。
ラズガットリオグルが好調維持
ラズガットリオグルはFP2序盤に1分32秒912を記録し、最初に1分32秒台へ突入。しかし終盤10分でブレガに首位を奪われた。一方、チームメイトのマイケル・ファン・デル・マークは厳しい一日。FP1のターン1、FP2のターン10で転倒。午後のセッションでもマシントラブルが発生し、最終的に16位(1分34秒199)で終えた。FP2でタイムを更新できなかった6名のうちの1人となった。
ヤマハ勢は波乱の一日
レミー・ガードナー(GYTR GRTヤマハWorldSBKチーム)はFP1のタイム(1分33秒669)でヤマハ勢最上位。FP2ではターン3で転倒し一時離脱。終盤に復帰したものの、ターン13で再びクラッシュ。タイム更新はならず、総合5番手にとどまった。
アンドレア・ロカテッリ(パタ・マクサス・ヤマハ)は1分33秒748をマークし、FP2と総合でともに7位。FP4のモンテッラに約0.1秒差まで迫った。ドミニク・エガーター(GYTR GRTヤマハWorldSBKチーム)は今季最高の走りを見せ9位に入った。
ジョナサン・レイ(パタ・マクサス・ヤマハ)はFP1で電気系トラブルにより走行時間を大きく失い、FP1は17位(1分34秒437)。
ヤマハ・モトクロスレーシングWorldSBKチームではマイケル・リナルディが19位、バハッティン・ソフォオグルは20位。ソフォオグルはFP1でターン1とターン15、FP2でターン16と計3回の転倒を喫した。
アレックス・ロウズがビモータ勢をリード
アレックス・ロウズ(bimota by カワサキ・レーシングチーム)はFP1でチームメイトのアクスル・バッサーニに後れを取ったが、FP2では1分33秒810で巻き返し、トップ10入り。バッサーニはわずか0.033秒差の11位で続いた。
ホンダはトップ10目前
イケル・レクオナ(ホンダHRC)が1分33秒890(FP1タイム)で総合12位。FP2中盤にはターン4でスリップダウンし、午後のセッションに影響が出た。シャビ・ヴィエルへはFP2でFP1から0.5秒タイムを向上させたが、総合19位。PETRONAS MIEレーシング・ホンダのタラン・マッケンジーが21位、ザクワン・ザイディが23位。
ガーロフは課題残す17位
ギャレット・ガーロフ(カワサキWorldSBKチーム)は直近のミサノテストで不満が残ったが、今大会で巻き返しを狙った。FP2序盤はトップ10争いを展開したが、最終的には17位(1分34秒294)でフィニッシュ。FP2前半でFP1からタイムを改善した10名の1人だった。
WorldSBK FP2 トップ6
- ニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ドゥカティ) 1分32秒722
- トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム) 1分32秒912 +0.190秒
- アルヴァロ・バウティスタ(Aruba.itレーシング・ドゥカティ) 1分33秒372 +0.650秒
- ヤリ・モンテッラ(バルニ・スパーク・レーシングチーム) 1分33秒640 +0.918秒
- レミー・ガードナー(GYTR GRTヤマハWorldSBKチーム) 1分33秒669 +0.947秒
- ダニーロ・ペトルッチ(バルニ・スパーク・レーシングチーム) 1分33秒722 +1.000秒