サイトアイコン 気になるバイクニュース

アプリリア、MotoGP技術を結集した限定30台の「RSV4 X-GP」を発表

モンメロ、2025年9月5日 — アプリリア・レーシングは、MotoGP参戦10周年を記念し、世界限定30台の超限定モデル「RSV4 X-GP」をカタルーニャGPの場で正式に公開した。RS-GPの最新技術を市販ベースのマシンに凝縮し、圧倒的なパフォーマンスとエアロダイナミクス性能を備えたスペシャルモデルとなっている。

MotoGP直系のテクノロジーを搭載した“X”

「X」はローマ数字の“10”を意味し、RS-GPデビュー10周年の節目を祝う意味を込めて命名された。RSV4 X-GPは、アプリリア・レーシングが展開する“X”ブランドの最新かつ最上位モデルであり、MotoGPマシンからの技術移植を極限まで推し進めた内容となっている。

エアロダイナミクス:市販車初のレッグ&テールウイングを装備

RSV4 X-GPは、RS-GP25の空力パッケージを踏襲。市販ベース車両としては世界初となるレッグウイングとテールウイングを装備。これに加え、特徴的なフロントウイング、アンダーウイング、コーナリングウイングを含むエアロパーツ一式を搭載し、制動時と旋回時に大きなダウンフォースを発生させる。

さらに、アプリリアが特許を保有する「グランドエフェクト・エアロダイナミクス」を導入。バイクがリーンしている際にも車体下の気圧を制御し、路面に吸いつくような安定性を実現している。

すべてのカウルはMotoGPと同様にPAN Compositi社製カーボンファイバー製で、直進時の垂直荷重は5倍、コーナリング時は3倍に増大。安定性、トラクション、フィードバックが飛躍的に向上している。

フレーム&シート構造:MotoGP仕様の一体型カーボンシートサポート

シートサポートはMotoGP仕様の構造カーボン製で、空力・構造・デザインを一体化した先進構造を採用。軽量化と剛性の両立を実現する“サンドイッチレイアップ構造”により、リアタイヤの挙動がダイレクトにライダーへ伝わる。

エンジン:65度V4エンジンが238馬力を発生

搭載されるのは、伝統の65度V4・1,099ccエンジン。SBKスペックに準拠し、13,750rpmで238馬力、11,750rpmで131Nmのトルクを発生。圧縮比の向上、Sprint Filter製レース用高通気エアフィルター、専用インテークトランペット、チタン製SCプロジェクト製ツインアウトレットエキゾースト、STM製ドライクラッチなど、完全なレーシング仕様の構成となっている。

電子制御:APX ECU搭載、完全レース仕様

電子制御は、アプリリア・レーシングが開発したAPX ECUを搭載。これはWSBKタイトルを獲得したRSV4と同一世代のユニットで、レース用ストラテジーがすべて実装されている。ウイリーコントロール、トラクションコントロール、エンジンブレーキ、ギアごとのパワーマッピングに加え、GPSモジュールも内蔵。各車両には専用のYashi製ノートPCが付属し、ECUの管理や解析が可能。

シャシー&足回り:最高峰のコンポーネントを採用

専用装備:MotoGPの魂を体現するディテール

限定生産・価格・購入特典

マッシモ・リボラ(アプリリア・レーシング CEO)

「MotoGP復帰から10年、我々は特別な“X”を世に出すことを決意しました。RS-GP25の本質を市販ベースのマシンに注ぎ込み、プロライダーだけでなく熱狂的なファンでもその感触を得られるように仕上げています。このRSV4 X-GPは、我々アプリリア・レーシングの情熱、技術、クラフトマンシップの結晶です。」

ファビアーノ・ステルラッキーニ(アプリリア・レーシング 技術ディレクター)

「RSV4 X-GPは、我々の技術を新たなステージへ押し上げるプロジェクトです。RS-GP25由来の空力パーツ、構造カーボン製シートサポート、卓越したパワーウェイトレシオ。これらすべてが、MotoGPのDNAを受け継ぐことを証明しています。」

RSV4 X-GPは、アプリリア・レーシングの「Factory Works」プログラムの一環として展開される。このプログラムは、最高レベルの市販車ベース選手権を目指すライダーや、極限のパフォーマンスを求めるエンスージアストのために設計されている。

RSV4 X-GP公式ページ(factoryworks.aprilia.com)
※購入希望者は公式サイトから直接予約可。

This website uses cookies.

This website uses cookies.

モバイルバージョンを終了