ダカールラリー最終週の幕開けとなった第8ステージは、今大会最長のスペシャルステージ(483km)がライダーたちに立ちはだかった。モンスターエナジー・ホンダHRCのライダー陣は、ワディ・アド・ダワジルを発着とする過酷なループコースに果敢に挑み、それぞれが全力を尽くした。
山間部の高速セクションと広大なダワジル渓谷の砂丘群、さらには岩場と高速サンド区間が組み合わさった複雑な構成で、ライダーたちにはスピードとナビゲーションの両立が求められた。
総合2位からスタートしたリッキー・ブラベックは、10番手スタートの利を活かし、前走者のトラックを追う形で序盤から好ペースを維持。一時はサンダースに2分以上の差をつける場面もあったが、ステージオープニングのボーナスタイムを最大限に生かしたルシアーノ・ベナバイズがステージを制し、ブラベックは5分02秒差の3位フィニッシュ。総合順位でも3位に後退し、首位ベナバイズとの差は4分47秒となった。
トシャ・シャレイナは4位でステージを終えたが、快心の走りとはならなかった。厳しい一日を終えた後の表情には落胆の色が浮かび、総合順位は4位のままながら、首位との差は15分以上に拡大した。
アドリアン・ヴァン・ベヴェレンは前日に続き安定した走りを見せたものの、ステージ中盤でナビゲーションミスがあり、およそ4分のロス。最終的に5位でステージを終えたが、走行感覚の回復とマシンへの自信を取り戻したことが大きな収穫となった。
スカイラー・ハウズは6位でステージを終え、総合順位も5位を維持。ステージ中の激しい砂嵐にも冷静に対応し、堅実な走りで再び上位フィニッシュを果たした。







リッキー・ブラベック(ステージ3位/総合3位)
「今日はとても良い感触で走ることができ、自分としてはミスなく、全力で攻めました。ステージはかなり速い展開で、途中から強風が吹き出して路面の砂が1メートルほど舞い上がり、視界が悪くなりました。でも、岩場や砂丘など様々な地形があり、楽しいステージでした。終日ひとりで走っていたので、明日は前の集団に追いつけるといいですね」
スカイラー・ハウズ(ステージ6位/総合5位)
「ステージのある区間では、追い風に乗って進んでいたんですが、風が強すぎて地面の砂が舞い上がり、動いているのか止まっているのかわからないような状態でした。時速150kmで走っていたのに、視界ゼロで本当に怖かったです。でも、全体としては良いリズムで走れたし、ステージを楽しめました。明日は再びマラソンステージなので、前回のようなタイヤトラブルは避けたいですね」
アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(ステージ5位/総合7位)
「全体的には良い一日でした。自分のペースも良くてリズムも取れていました。ステージ終盤、エドガー・カネトに追いつきそうになったんですが、進行方向が少しズレていたのでCAP(進行方位)を確認しながら進んだところ、結局引き返す必要があってタイムを失いました。でも、バイクのフィーリングはかなり良くなっていて、楽しさを取り戻せたのが一番の成果です」
トシャ・シャレイナ(ステージ4位/総合4位)
「もっと上を狙っていたんですが、ナビゲーションは単調で難しさもなく、自分としては全力を尽くしました。まだ先は長いので、しっかり立て直していきたいです」
ルーベン・ファリア(チームマネージャー)
「今日も非常に速いステージでした。後方スタートの戦略が有利に働くと考えていましたが、実際にはナビゲーションが少なく、前を走るライダーたちがうまく先行を維持しました。スカイラーは小さなナビミスがありましたが良い走りでした。アドリアンも良かったものの、途中の判断ミスで4分ほどロスしています。トシャは本来の調子ではなく、今日は苦戦しました。リッキーは好調を維持しており、明日からのマラソンステージでも上位争いが可能です。残り5日間、我々はまだ勝利を狙っています」
第9ステージ
マラソンステージ第2弾がスタート。総距離541km(うちスペシャル418km)。再びチームからの整備支援が禁止される過酷な一日となる。タイヤ管理と冷静な走りが勝負を分ける。

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。







