ハードブレーキングが強みのポル・エスパルガロは、スタート前にハードタイヤで走ることを選択。練習走行はおろか、テストチームもバレンシアで今年使っていないコンパウンドだったが、結果的にこのタイヤ選択が奏功した形だ。
スズキと比較するとあらゆるコンディションで戦闘力を発揮出来る状況にないのは、ライダー、バイクともに抱える課題。残り2戦でKTMで優勝してホンダに移籍することが出来るか。
気温が上がるのがわかりハードフロントを選択した
ポル・エスパルガロ
「今日はスズキの2人がバイクだけでなくライダーとしても非常に速かったですね。今日大きな違いを生み出したのは、スタート前のフロントタイヤ選択でしょうね。ミディアムタイヤを当初考えていましたが、気温が上がっていくのを見てハードタイヤを選択しました。」
「自分にとってブレーキングで苦戦するようであれば、良いレースをすることが出来ません。ですからハードタイヤを選択したわけです。ハード/ミディアムの組み合わせは今週初めて使用しましたし、テストチームも使用していないタイヤでした。」
「今回初めて使用するタイヤということでギャンブルの側面はありましたが、ポールポジションスタートということで、最初の2〜3周でタイヤを温めることが出来ました。リンスに抜かれた後、前にバイクがいることでタイヤの温度が上昇し、バイクのフィーリングはどんどん良くなっていったんです。」
スズキ相手に何かをすることは出来なかった
「ただ、その後はスズキ相手に何かをすることが出来ませんでした。ですから、今日は3位という結果に満足しています。スズキは旋回スピードが速く、スロットルを開けた後の立ち上がりが抜群に良かったです。自分達もセッティングの改善で接近出来るかと思いますが、いずれにしても今日のバイクのフィーリングは非常に良かったですよ。」
「今年は多くのレースでポイントを失ってきました。もちろん自分以外にも多くのライダーがポイントを失う時があったわけですが、それでも今のチャンピオンシップ順位、表彰台、ポールポジションを考えると、満足いく結果でしょう。」
しっかりと結果を出せることがわかってきた
「オーストリアの2戦、チェコでは優勝のチャンスがあったにも関わらず優勝が出来ませんでした。本当に苛立たしかったですが、ミサノ、アラゴン2、そして今回もそうですが、良い形で作業が出来れば結果は出てくると自信を持つことが出来ました。」
「今年はこれで表彰台を4回獲得していますし、ポールポジションも獲得出来ました。ですから、自分達を信じてしっかりと結果を出せるんだということがわかってきたんです。」
(Source: KTM)
(Photo courtesy of michelin)