ポル・エスパルガロは2023年の開幕戦ポルトガルGPで、顎、背中、肺に重傷を負う大クラッシュに見舞われた。復帰は第9戦まで遅れ、リザルトも振るわず。2024年にはアコスタにシートを譲る形でKTMのレギュラーから外れ、以降はテストライダーとして活動している。
一方で、その実力と意欲を最も近くで見てきた兄アレイシ・エスパルガロは、弟のレースへの情熱は未だ衰えていないと断言している。

アレイシ・エスパルガロ
「ポルのやっていることは本当にすごい。自分はもう戦いたい気持ちはなく、引退を決めました。だけどポルは違う。彼は今でも闘志を燃やしていて、『レースをやめたい』なんて一度も言わない。あの大きなクラッシュの後でも自分の速さを証明したいと願っているし、実際に証明しています。特にポルティマオでは、自分は涙が出そうでした。あの日、Q2進出を果たした彼の姿は、人生で最も感動した瞬間の一つでした。彼は本当に勇敢で素晴らしいライダーだと思います。」
「バラトンで代役として好成績を収めたあと、WSBKからポルにはオファーがありました。本人も真剣に悩んでいましたが、KTMがテストで彼を必要としていることを示しました。最初はワイルドカードもなく、テストも少なかったので迷いもあったようですが、ファクトリーチームのテストライダーとして活動するのは、自分達のような年齢のライダーにとってはベストな選択だと思います。最終的にポルは正しい決断をしたと思うし、このワイルドカードでのレース成果はKTM内部での評価を高めています。」

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。






