2017年6月26日、KTMのネイキッドモデル「1290SUPER DUKE R/スーパー・デュークR」がモータースポーツ史に新たな記録を打ち立てました。元AMAスーパーバイク選手権/現MotoAmerica選手権でKTMのスーパースポーツバイクを走らせていたChris Fillmore(クリス・フィルモア)が、アメリカ・コロラド州で開催された「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレース」において二輪でのコースレコードを更新するとともに、最高峰クラス/ヘビーウェイト・モーターサイクル・クラスにおいて優勝を飾りました。フィルモアが駆った「1290SUPER DUKE R」はKTMのオプションパーツシリーズ/Power Parts(パワーパーツ)でセットアップされ、標高4302m地点まで、19.99kmのコースを9分49秒625で駆け抜けました。
驚くべきことに、アメリカのスーパーモタード選手権でタイトルを獲得し、スーパーバイク選手権も戦ったフィルモアが、パイクスピークでは新人だったのです。
この世界一有名なヒルクライムレースでのKTMのポテンシャルに対し「素晴らしい」と表現したフィルモアは、山頂までの156コーナーを攻めきりました。同時にフィルモアは、パイクスピークに参加できたことに感謝の意を表し、この歴史的なレースの歴史の一部になったことを大いに喜びました。そしてライダーの安全を確保するために入念な準備を重ねた主催者を称賛しました。
フィルモアのコメント
「目標は、ルーキーイヤーである今年にコースレコードを更新することだった。しかしレースが始まると、コースは3つのセクションに別れていて、それぞれ走行時間が分けられていることが分かった。したがってコースを通して走ったのは、タイムアタックのときが最初だった。そこではウォームアップランもサイティングラップもなく、ただ順番にスタートしていくだけだった。だからレース前は、レコードを更新できる確信が得られなかった。もちろんスタート地点からは、あらゆる地点のコンディションも予測できなかった」
「またバンピーな路面がいたるところにあり、レコード更新は難しいだろうと、多くのライダーにアドバイスを受けた。しかし、だからこそレコードを更新する価値があると感じた。自分は最高のバイクと最高のサポートを受け、目標を達成した。そして1290SUPER DUKE Rの高いポテンシャルを見せつけ、KTMの名をパイクスピークのレース史に刻むことができた。こんなに嬉しいことはない」
「1290SUPER DUKE R」は2017年モデルで大幅にアップデートしました。特徴的なLEDヘッドライトに注目が集まりますが、そのアップデートの中心はエンジンであり、シャシーであり、エレクトロニクスなのです。
「1290SUPER DUKE R」が搭載する新型LC8/V型2気筒エンジンは、排気量1301ccで最高出力177馬力を発揮。インテークチタンバルブを採用するとともに圧縮比をアップ。またエアクリーナーボックス内にセットするインテークファンネルをショート化しています。
またWP製倒立フロントフォークは減衰機能とスプリング機能を分けることで、よりスポーティなセットアップを可能にしています。またリアショックは、高速側および低速側での減衰圧調整が可能。またTFTカラー液晶メーターディスプレイやスイッチ類を浮かび上がらせるイルミネイテッド・メニュー・スイッチを採用。あらゆる速度域でライダーに正確で明確なインフォメーションを提供し、ライダーが直感的に操作できるよう、あらゆるデバイスを開発しました。
また新しく追加された「Track Pack(トラックパック)」では、強烈なスタートを実現するローンチコントロールを装備。またTMCスピンアジャスターを装備し、前後タイヤのスリップ率を9段階で調節可能で、レース中のタイムアップに貢献することができます。走行モードの「Track(トラック)」モードを選択すればさまざまな出力特性を持つエンジンマップを持ち、よりアグレッシブな出力特性を造り出すことができ、アンチウイリーもセットすることが可能なのです。
「1290SUPER DUKE R」の詳しい情報は、KTM.comをご覧下さい。
<KTM プレスリリース>