Gresini Racingは、彼らのMoto2クラスのスポンサーであった中国企業「QJ Motor」をスポンサーから外したようだ。中国ブランドの「QJ Motor」は日本GPにおいて、優勝したマヌエル・ゴンザレスがレース前に日の丸の鉢巻きを着用したことに対して抗議、彼の解雇を要求していた。
QJ Motorは、ゴンザレスの鉢巻き着用についてSNS上で「ゴンザレスはヨーロッパの選手であり、中国の歴史的背景を理解していなかったとは言え、同選手の行為は中国人ライダー、中国の人々の国民感情を傷つけた。」と発表していた。しかし、Gresini Racingはゴンザレスを守り、彼の契約を維持、そして逆に「QJ Motor」をスポンサーから外す意思決定を行ったようだ。なお、現時点でチームからの公式な声明は出ていないが、ゴンザレス本人が10/12にSNS上に動画と共に謝罪文を投稿している。
マヌエル・ゴンザレス
「この投稿は、中国の皆様の中で日本グランプリのグリッド上での私の写真に不快感を抱かれた方々に謝罪するためのものです。あれは政治的なメッセージを意図したものではなく、レースが開催された日本に関連するものでした。中国の皆様の感情を軽視したり、傷つけたりするつもりは全くなく、思慮に欠けた無意識な行動でしたし後悔しています。改めて本当に申し訳なく思っており、皆さんに許していただけること、そして皆様のご支援をいただければと心から願っています。ありがとうございます。」
しかし、日本人の感覚からしても、気合を引き締める鉢巻きを使用することは特段不思議なことではないし、何より日本でレースをする選手たちが、どのクラスであっても日本にインスパイアされたヘルメットを着用したり、そうした服装を取り入れることにはむしろ親近感を感じるものだ。日の丸の鉢巻きをゴンザレスが着用したことに関して抗議の声を上げる「QJ Motor」の、スポーツに政治的・歴史的な心情を持ち込む感覚こそが非難されるべきだろう。
Gresini RacingのMoto2ページ
（Photo courtesy of Gresini）