アメリカのトラックハウス・レーシングチームが、2025年シーズンのMotoGPおよびNASCARプロジェクトの新デザインを公開した。ノースカロライナ州コンコードにある本拠地で行われたプレゼンテーションでは、両カテゴリーのライダーやマシンが登場し、大胆な新カラーが披露された。
大胆な2025年デザイン
トラックハウスのアイデンティティを象徴するブルーとブラックを基調とし、アクセントにデイグローイエローを配した新しいデザインは、2021年の4輪レース参戦開始時からのスタイルを踏襲しつつも、進化を遂げている。2025年のNASCAR用「シボレー・カマロZL1」とMotoGP用「アプリリアRS-GP」は、統一感のあるカラーリングでシーズンに挑むことになる。
ライダーラインナップ
MotoGPでは、ラウル・フェルナンデスが4年目のシーズンに挑むとともに、Moto2チャンピオンでMotoGPルーキーの小椋藍(おぐらあい)が新たにチームに加わった。フェルナンデスはチームリーダーとしての役割を担い、小椋のサポートも行う。
ラウル・フェルナンデス
「本拠地に再び来ることが出来て嬉しいですし、トラックハウスの一員であることが嬉しいです。今年は楽しい1年になるでしょう。冬の間は多くのトレーニングをして自分自身にしっかりと集中してきました。メンタル面では多く変化があったと思っています。今シーズンのスタートに向けてモチベーションがとても高いですね。」
「11月のテストではあまり多くテストするアイテムがなかったので、セパンの次回のテストが楽しみなんです。ファクトリーバイクで始める初めてのシーズンです。今年は途中でバイクが変わることはありませんからね。それにチームメイトはワールドチャンピオンであるホルヘ・マルティンがアプリリアにいますから、彼のデータを参考にすることができるでしょう。ボックス内も新しいメンバーがいてポジティブですし、早く新しいバイクを試したいと思っています。」
「今年は自分のベストを尽くして、他のライダーがどうであるということは考えないようにしたいと思います。今年は自分にとって結果を出さないといけないシーズンですから、自分に集中して最大を尽くしていきます。今年の結果で今後のキャリアが変わる可能性がありますから。フィジカル面で問題を抱えないようにしたいですね。」
小椋 藍
「冬の間はしっかりトレーニングを行いましたし、リラックスする時間もありました。今はシーズンスタートに向けて興奮しています。今年はすべてが自分にとっては新しい1年です。バイク、カラー、スタッフも含めてすべてが新しいですから。今年最初のテストがもうすぐ始まるので楽しみです。バルセロナでのテストは良かったですが、あのテストの後でどういった事をトレーニングすべきかわかったので良いテストでしたね。これから合計8日間ですかテストがありますので、シーズンスタートまでにこれまでにテストがあることが嬉しいです。最初のレースはタイですが、本当に待ち遠しいですね。」
「シーズンスタートに向けてはとにかくバイクでの走行距離を重ねて行くことにつきます。今年のターゲットとしてベストルーキーであるとかトップ10などは考えていません。今はとにかくすべてのセッション、レースでベストを尽くすことが重要で、結果はそれに付いてくると思っています。」
ダヴィデ・ブリビオ
「本当に忙しい冬でしたが、新しいシーズンに向けて本当に楽しみです。チームが新しいバイクを組み上げていき、セパンに向けて準備を進めています。バイクは完全に新しいですし、ラウルがMotoGPで4年目、トラックハウスで2年目になります。彼が彼のポテンシャルをすべて発揮できることを願っています。」
「そして小椋 藍がMoto2チャンピオンとして参加します。才能ある選手がルーキーとして加わる形です。若く才能ある2人がいますから、後は我々チームがしっかりと仕事をすること、そしてアプリリアと共にバイクを開発していくことが重要です。」
「2人のカタルーニャからのフィードバックですが、小椋 藍の場合は初めてのMotoGPバイクですから、まずはそれに慣れるというテストでした。これからテストが進み、数戦走った後で、フィジカル面含めて必要なことがわかってくるでしょう。ラウルに関してもまだ2025年型のバイクは試していません。彼は電子制御など含めてテストをしていました。2025年型を始めてテストすることが非常に楽しみです。」
「今年のアプリリアはラインナップが非常に強力です。ホルヘ・マルティンがチャンピオンとして、マルコ・ベッツェッキも素晴らしいライダーです。こうしたライダー達のデータがあるので、多くの情報交換ができるでしょう。ラウルはスピードと才能があることは間違いありません。昨年はアプローチの方法に少し問題がありましたので、これを避けるような形で今年は進めていきます。」
「フィジカルトレーニング、レースへのアプローチ含めて彼が変わっているのは間違いありませんので、結果が良くなっていくことを願っています。昨年もいくつかの場面でスピードを発揮していましたが、今年はそれが色々な場面で見られることを願っています。小椋 藍はルーキーですから、ルーキーの場合はまずは走らせて経験を積ませることが重要です。経験をしてミスをしてどうなるかですね。」
「彼は彼自身でプレッシャーを感じているでしょうが、我々はルーキーへの期待がありつつも、可能なサポートはすべて提供していきます。彼が素晴らしいMotoGPライダーになれるようサポートしていきます。」
「今年はトラックハウスの伝統的なカラーですが、いくつかのレースでは少し異なるバージョンを採用する事にあるでしょう。こうした面でも楽しんでいただけると思います。」
ジャスティン・マークス チーム代表
「本当に今年は楽しみです。昨年は新しい枠組みのレースへの参戦ということでチームとして多くの学びがありました。今年はトラックハウス全体のレース活動にMotoGPをどう組み込んでいくか含めて理解が出来て進めることが出来ます。アプリリアのバイクは速いですし、ラウル、小椋 藍の組み合わせも楽しみですね。」
「昨年は多くの学習がありました。チームとしてはアメリカからビジネス面、マーケティング面含めて行っていたので、どうやってMotoGPに参戦していくかは本当に学習の連続でした。MotoGPは世界の中でも最も興奮できるレースの1つだと思っていますから、この枠組みの中にチームを持てることは本当に光栄なことです。テクノロジー、ライダー、メカニック、異なるトラック、世界中での転戦含め多くの経験でした。こうした学習をオフシーズンに再度学び直し、会社としてさらに前進していきたいと思います。」
「ラウルは2024年に大きく成長しました。レースに向けた準備、バイクの理解、レース週末のマインドなど大きく前進していますから、将来的な表彰台も期待出来ます。バイクにスピードがあればこれが可能でしょう。今年はそれに必要なピースが揃っているでしょうから、フロントからのスタート、レース展開なども期待しています。」
「自分はルーキーという存在が大好きで、荒削りな才能を楽しみにしています。小椋 藍が必要とするサポートを提供して、トップレベルのアスリートになることを楽しみにしています。彼と契約した際はまだMoto2でトップ争いをしている状況でした。その後彼はチャンピオンになりました。Moto2チャンピオンを迎えることができることが本当に楽しみです。またGulfという伝説的なブランドをスポンサーに迎えることた出来て嬉しいです。本当に色々な歴史があるブランドですから特別なことです。」